外交・安全保障グループ 公式ブログ

キヤノングローバル戦略研究所外交・安全保障グループの研究員が、リレー形式で世界の動きを紹介します。

  • 当サイト内の署名記事は、執筆者個人の責任で発表するものであり、キヤノングローバル戦略研究所としての見解を示すものではありません。
  • 当サイト内の記事を無断で転載することを禁じます。

2025年外交・安保カレンダー アーカイブ

2025年6月23日(月)

外交・安保カレンダー (6月23日-29日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


先週末、トランプ政権がイランの核施設3カ所を空爆した。「そろそろ危ないな」と思っていた筆者、そのタイミング自体は驚かなかった。むしろ驚いたのは作戦の緻密さだ。国防長官らのブリーフィングによれば、このB2爆撃機を中核とする軍事作戦は、囮のB2部隊を太平洋方面に派遣するなど、実に綿密かつ周到だ… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年6月18日(水)

外交・安保カレンダー (6月16日-22日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週は、過去80年間あまり聞かなかった「戦争用語」を久し振りに耳にした。トランプ氏がイランに対し「無条件降伏」を呼びかけ、米国の忍耐は「限界に近づいている」と警告した、などとロイターは報じた。しかも、ハーメネイ最高指導者殺害の可能性にも言及したというから、驚きだ。流石はトランプだ、と妙に感… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年6月10日(火)

外交・安保カレンダー (6月9日-15日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


韓国大統領選も終わり、今週はあまり大きなニュースはないかな、などと思っていたら、やっぱりトランプ政権は「期待?」を裏切らなかった。いつもの通り、日本時間早朝CNN・USをチェックしていたら、ロサンゼルスでトランプ政権の移民政策に反対する大規模抗議デモが発生、多くの逮捕者が出たという。でも、… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年6月4日(水)

外交・安保カレンダー (6月2日-8日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週のハイライトは6月3日の韓国大統領選挙だと考え、掲載を少し遅らせて結果を待った。まあ「どんでん返し」は無理だろうな、と思っていたら、何とその日のトップニュースはミスターベースボール長嶋茂雄氏の死去だった。筆者の小学校時代、日本の人気者は「巨人、大鵬、卵焼き」だった。勿論、巨人とは「王・… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年5月28日(水)

外交・安保カレンダー (5月26日-6月1日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週は、久々の休暇も兼ねて、米国に来ている。日本出国の2日前、新たに任命された農水大臣が「コメの値段を5キロ当たり2,000円台にする」などと表明したものだから、日本国内は大騒ぎになった。という訳で、今週は「外交安保」ではなく、コメの値段の話から始めよう。米国入国後、農水大臣の発言が「5キ… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年5月21日(水)

外交・安保カレンダー (5月19日-25日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


失礼ながら、今週もトランプ外交の「お粗末さ」を書かねばならないのか、と思うだけで、執筆意欲は失せていく。月曜日にはプーチンと米露首脳電話会談があるというので、日本時間火曜日の未明まで頑張って起きていたが、案の定、成果らしい成果は皆無だった。今週も寝不足の一週間になることだけは間違いなかろう… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年5月14日(水)

外交・安保カレンダー (5月12日-18日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週は注目の米中貿易協議の「あっけない(?)結果」公表で始まった。両国は12日、ジュネーブで行われた貿易協議の後、追加関税を90日間、相互に115%引き下げる共同声明を発表した。米国の対中関税率は145%から30%に、中国は対米関税率を125%から10%に引き下げる。やはりマーケットには勝… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年5月7日(水)

外交・安保カレンダー (5月5日-11日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


先週からの(一部の方々にとっては、だが)大型連休も、筆者は前半に米国ニューヨーク出張、後半は関西出張が入り、休みらしい休みがなかった。しかし、これも「仕事を頂ける」という有難いお話なのだから、関係各位には感謝の言葉しかない。トランプ政権の話はもう食傷気味なので、今週はトランプ以外の話を書く… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年5月7日(水)

外交・安保カレンダー (4月28日-5月4日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週の原稿は米国ニューヨーク市内のホテルで書いている。今年も米国のAJC(American Jewish Committee米国ユダヤ委員会)の年次総会(正確にはGlobal Forum)に招かれたからだ。AJCについては日本ではあまり知られていないが、世界のユダヤコミュニティの中では有力… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年4月23日(水)

外交・安保カレンダー (4月21日-27日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


先週、先々週に書いた「トランプ相互関税」問題は議論がほぼ出尽くしたと思うので、今週は久し振りにトランプ政権人事について書こう。きっかけは先週ヘグセス国防長官のスキャンダルが「再発」したことだ。ヘグセスといえば、日本では先日の訪日で評価が高まりつつあるようだが、案の定、ワシントンでは再び大炎… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年4月15日(火)

外交・安保カレンダー (4月14日-20日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


先週来の株式市場の動揺は「一段落」したのか、それとも、次の嵐の「前兆に過ぎない」のかはわからないが、とにかくパニックは起きていない。いやいや、市場でパニックが起きそうになると、トランプ側近が「警戒警報」を鳴らし、物事の詳細に関心のない大統領が連日のように朝令暮改を続いている、と言った方が正… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年4月9日(水)

外交・安保カレンダー (4月7日-13日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


先週以来世界の株式市場の動揺が続いている。4月7日の日経平均は2644円安の3万1136円58銭まで急落、下落幅は過去3番目の規模だった。ニューヨークのダウ平均も乱高下、一時1700ドル下げで終値349ドル安となった。8日の東京市場は急反発したものの、9日朝11時の段階では約1000円安で… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年4月1日(火)

外交・安保カレンダー (3月31日-4月6日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週は論点満載の週のようだ。悪名高い「トランプ関税」が発動される一方、トランプ氏は停滞するウクライナ停戦「交渉」についてロシア大統領への「怒り」(と訳されているが原語はpissed offという品のない言葉)を露わにした。また、フランスでは超保守系政党のル・ペン前党首が有罪となり、大統領選… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年3月25日(火)

外交・安保カレンダー (3月24-30日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


またまた今週も、およそ安保問題のプロには信じ難いニュースがトランプ・ホワイトハウスから飛び込んできた。3月15日に始まった米軍によるイエメン親イラン武装組織フーシー派への武力攻撃が「事前に外部に漏洩」していた、というのだ。普段は使わない表現だが、筆者も思わず、「マジかよ?」と呟いてしまった… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年3月18日(火)

外交・安保カレンダー (3月17日-23日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週は米国時間の火曜日に米露首脳電話会談があるそうだ。これで全てが決まるとは到底思えないが、停戦までの方向性は見えてくるだろう。というわけで、今週はウクライナ関係には触れずに、別の話を書くことにする。それにしても、国際情勢は急変しているというのに、日本では「10万円商品券」の話で持ち切りと… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年3月13日(木)

外交・安保カレンダー (3月10日-16日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週も執筆が大幅に遅れてしまった。人のせいにするのは潔くないが、今日こそ書こう、書こうと思う傍からトランプ政権が必ず「何か」を仕出かしてくれる。初めは面白かったが、もういい加減疲れてしまった。あの人の一挙手一投足で一喜一憂するのはバカバカしく、時間の無駄だと思うようになったのだから、慣れと… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年3月4日(火)

外交・安保カレンダー (3月3日-9日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


先週末はホワイトハウスで「驚くべき」やりとりが「発生」した、と言うべきか。トランプ政権の正副大統領がウクライナ大統領を「感謝が足りない」と面罵し、鉱物資源をめぐる合意署名も中止となった。だが、この「やりとり」の内容自体は大した問題ではない。そもそも、この種の「恫喝」はトランプ外交にとって決… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年2月26日(水)

外交・安保カレンダー (2月24日-3月2日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週もトランプ万華鏡は続く。ウクライナ停戦をめぐる水面下の米露交渉と、それに実質参画できないウクライナやEU諸国の巻き返し努力が同時並行で進むという、ほんの数か月前までは想像困難だった事態が連日続いている。筆者も覚悟はしてきたつもりだが、これ程とは・・・。現実は「シュールsurreal」と… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年2月18日(火)

外交・安保カレンダー (2月17日-23日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


先週の手痛い反省から、今週は早めに(成田への帰国便の中で)原稿を書き始めた。米国シンクタンクPacific Forumが主催したHonolulu Defense Forum(HDF)は確か今回が初の開催で、日本では未だあまり知られていない。しかし、内容的には盛り沢山で、少なくとも、よくある… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年2月14日(金)

外交・安保カレンダー (2025年2月10日-16日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週は出稿が大幅に遅れてしまった。2月11日から海外出張が入り、時差の関係もあって(苦しい言い訳だが)、執筆のタイミングを逸したのだ。今回は米国シンクタンクPacific Forum主催のHonolulu Defense Forum(HDF)に参加するためハワイに来ている。されば今週は、同… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年2月4日(火)

外交・安保カレンダー (2025年2月3日-9日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


早いもので、今週はもう2月、日本では最も寒い時期となる。だが、トランプ第二期政権発足から2週間しか経っていないのに、ワシントン、米国、そして世界はあたかもホットプレート上で踊る「煎り銀杏」のような「熱い」状態。こんなこと米国実業界ではCEOが代われば日常茶飯事だと思うが、これが連邦政府とな… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年1月28日(火)

外交・安保カレンダー (2025年1月27日-2月2日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


トランプ第二期政権発足から1週間が経った。「あっという間」と感じたのは、その間、あまりに多くの大統領令が署名され、新たな政策が打ち出されたからだろう。ちなみに、日本では大手マスコミが元国民的アイドルグループメンバーのスキャンダル・芸能界引退問題をめぐり大騒ぎしていた。何と平和な国なのだろう… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年1月21日(火)

外交・安保カレンダー (2025年1月20日-26日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週のハイライトは何といってもトランプ第二期政権の発足だろう。現地時間で20日正午ということは、日本時間21日午前2時。どうするか悩みに悩んだが、既に原稿を書くと約束している以上、やはり生中継を見ることに決めた。だが、そのためには睡眠時間を大幅に削る必要がある。という訳で、今週は支離滅裂な… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年1月16日(木)

外交・安保カレンダー (2025年1月13日-19日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今週は前半に米国出張が入り、原稿が遅れてしまったことをお詫び申し上げる。何卒ご容赦願いたい。今週のハイライトは、世界的に見れば、やはり現在進行中のガザにおける停戦合意成立と人質解放の行方だろう。これは間違いないが、当地米国での最大ニュースは、やはり、年初から続くロスアンゼルス周辺の山火事で… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2025年1月7日(火)

外交・安保カレンダー (2025年1月1日-12日)

[ 2025年外交・安保カレンダー ]


今回が2025年新年初の外交安保カレンダーとなる。寒中お見舞い申し上げる。今年もご愛読宜しくお願いしたい。今年は新年早々、ニューオリンズとラスベガスで自動車による大事件が相次いで起きた。これが今年の米国内混乱の予兆とならないことを祈るしかない。前者は有名なバーボンストリートでの暴走無差別殺… 全文を読む

宮家 邦彦  キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問