グローバリゼーションの時代にあって、日本経済を積極的に世界経済の中に位置付け、世界において日本がどうあるべきかという視点から、現状を分析し、戦略的な提言を発信していくことが求められていると考えています。
キヤノングローバル戦略研究所は、このような視点から、グローバルに活動し、グローバルな知識の交流を図っていくことに力点をおいています。
具体的な研究領域として、「マクロ経済」、「資源・エネルギー、環境」、「外交・安全保障」を当面の3つの柱としています。
「マクロ経済」の領域においては、広いパースペクティブにおいて、いかに健全な経済成長を図っていくことができるかを研究します。経済の成長力は西から東へと移っており、それとともにグローバル経済の担い手としての責任もアジアを中心とした世界に移りつつあります。その中で、どのような経済分析手法があるのか、どのような政策策定メカニズムが望ましいのかなどを研究していきます。また、セーフティネットにかかわる諸制度についても研究します。
「資源・エネルギー、環境」の領域においては、本質的には経済成長の制約要因となり得るこれらの問題を、グローバルな面からどのようにしたら成長に転化できるのかという動態的な捉え方に基づいて研究していきます。
「外交・安全保障」の領域においては、戦後日本が世界の安全保障において十分に果たしてこなかった責任を、緊急の措置・長期的にみた対応を含めて、今後どのように考えるべきかを研究します。
この他、米国、欧州、エマージング諸国(とくに中国)との知識の交流、日米中関係の分析などもやっていきます。
こうした活動を通じて、グローバルな知識のネットワークを構築するとともに、新たに生み出される様々な萌芽を次の世代にしっかりと受け継いでいきたいと考えています。皆様のご支援をお願いする次第です。
キヤノングローバル戦略研究所
理事長 福井俊彦