第1回で、「過去50年以上、世界のエネルギー需要の8割を供給し続けているのは化石燃料」と説明した通り、最新のデータでも石油(30%)、石炭(28%)、天然ガス(23%)です。(図1の円グラフ参照)そして、3種の化石燃料それぞれの用途の構成を示したのが図1の棒グラフです。石油・石油製品の半分以上は運輸の用途で消費され、残りは各種用途に分散しています。石炭は7割弱が電力・熱供給用、産業に2割強と、用途が限定的なのが特徴的です。天然ガスは電力・熱供給用が3割強で最大ですが、産業に2割、民生に2割と多用途に利用されています。
図 1 世界の一次エネルギー構成(左)と化石燃料の用途(右)(2022年)
それでは、これらの化石燃料が世界のどこで消費され、どこで生産されているのか、輸出入はどうなっているのか、最新のデータから世界150カ国について2020年以降の推移を見てみましょう。
【第6回講座】世界のエネルギー資源勢力図とその変化:データで学ぶエネルギーとカーボンニュートラル
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【第3回】「2050年カーボンニュートラル」ってどんな世界?
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