最新の国際再生可能エネルギー機関(IRENA)のレポートで、太陽光発電設備の利用率について「2010年から2024年にかけて、世界のメガソーラーの平均利用率は15%から17.4%に増加した」と報告されています。その理由として、「過積載(overpanaling)の増加」、「(インド、中東など日射量が多い地域への太陽光発電の拡大による)平均日射量の増加」、「両面型パネル採用などによるソーラートラッカーの普及」と3つの原因を挙げています。
では、日本の太陽光発電設備の利用率はどんな傾向なのでしょうか?今回は、経済産業省が公開している太陽光発電のFIT認定設備データと電力会社が公開している電力需給データ(本講座第11回で紹介)を使って、日本の太陽光発電の過積載の状況、利用率との関係を調べてみたいと思います。
まず、利用率の定義ですが、分母を「発電設備容量と時間を乗じたもの」、分子を「その時間に実際に発電した電力量」として算定される値です。つまり、最大限可能な発電電力量に対して実際に発電した(=利用された)割合を示す指標です。
【第16回講座】太陽光発電のデータから見えること:データで学ぶエネルギーとカーボンニュートラル
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【第3回】「2050年カーボンニュートラル」ってどんな世界?
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