その他  エネルギー・環境  2025.09.19

【第17回講座】「一人あたり」のエネルギーデータが示すこと:データで学ぶエネルギーとカーボンニュートラル

エネルギー政策
中山 寿美枝

今回は、この8月に更新されたばかりの最新データを使って、「一人あたり」のエネルギーデータに注目したいと思います。

最初に、1971-2023年の地域別の一次エネルギー需要を、合計値(左)と一人あたりのエネルギー需要(右)で変化を比較して、図1に示します。左図の合計値の比較では、中国が急増して2000年代半ばにはOECDアメリカを抜いて独走していること、次いで非OECDアジア(中国除く)が成長中であることがわかります。一方で、右図の一人あたりのエネルギー需要の比較では、歴史的にOECDアメリカが他のどの地域よりはるかに多くのエネルギーを使っていて、近年減少中ですが、増加の一途の中東も、近年急増中の中国もまだOECDアメリカには遠く及ばない、というトレンドがわかります。また、OECDでは近年減少傾向であることは、先進国で省エネが進んでいることを示しています。

sugiyamakouza_17-img01.png


全文を読む

【第17回講座】「一人あたり」のエネルギーデータが示すこと:データで学ぶエネルギーとカーボンニュートラル


「講座:データで学ぶエネルギーとカーボンニュートラル」リンク一覧(随時追加予定)

【第1回】世界の低炭素化はどこまで進んでいる?

【第2回】コロナ後のCO2排出量はどうなった?

【第3回】「2050年カーボンニュートラル」ってどんな世界?

【第4回】再エネだけがCO2フリー電力?(当ページ)

【第5回】エネルギーはどこで使われる?

【第6回】世界のエネルギー資源勢力図とその変化

【第7回】便利な電気、電化率からわかること

【第8回】カーボンニュートラルの世界(その2)

【第9回】産業部門にズームイン

【第10回】エネルギーの将来シナリオの変化

【第11回】ここまで開示が進んでいる国内の電力需給データ

【第12回】道路輸送のエネルギー消費はEVで激変?

【第13回】エネルギーデータから見える国の横顔

【第14回】エネルギーデータから見えるASEANの横顔

【第15回】エネルギーの将来シナリオの変化(その2)

【第16回】太陽光発電のデータから見えること

【第17回】「一人あたり」のエネルギーデータが示すこと(当ページ)