今回は、この8月に更新されたばかりの最新データを使って、「一人あたり」のエネルギーデータに注目したいと思います。
最初に、1971-2023年の地域別の一次エネルギー需要を、合計値(左)と一人あたりのエネルギー需要(右)で変化を比較して、図1に示します。左図の合計値の比較では、中国が急増して2000年代半ばにはOECDアメリカを抜いて独走していること、次いで非OECDアジア(中国除く)が成長中であることがわかります。一方で、右図の一人あたりのエネルギー需要の比較では、歴史的にOECDアメリカが他のどの地域よりはるかに多くのエネルギーを使っていて、近年減少中ですが、増加の一途の中東も、近年急増中の中国もまだOECDアメリカには遠く及ばない、というトレンドがわかります。また、OECDでは近年減少傾向であることは、先進国で省エネが進んでいることを示しています。
【第17回講座】「一人あたり」のエネルギーデータが示すこと:データで学ぶエネルギーとカーボンニュートラル
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【第3回】「2050年カーボンニュートラル」ってどんな世界?
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