中国の官製メディアの新華社などは、9月28日、福建省平潭で開催された第31回アジア野球選手権の期間中に、中国のプロ野球リーグ「棒球城市聯賽(CPB: Chinese Professional Baseball)」が正式に発足したと報じた。同リーグは、中国野球の市場化・ビジネス化を目指す取り組みと位置づけられており、2026年から3年間でプロ化を進める計画だという。
CPBの公式SNSアカウント(小紅書、微博)によれば、各チームの選手数は30人とされ、そのうち台湾、香港、マカオ出身の選手を10人以上確保する必要がある。他国籍選手についての規定は明示されていない。
CPBが最初に公開したチームは、旺旺グループ傘下の「長沙旺旺黒皮隊」だった。同チームの紹介文では、「野球は『回家(家に帰る)』を目的とする運動だ。試合は本塁から出発、そして本塁に戻ってスコアを得る。本塁の英語はhome baseであり、野球は家から出発、そして家に帰る運動だ」と強調。また、旺旺グループが「台湾で誕生し、中国大陸で成長した」企業である点もアピールした。
一方、ネット上ではCPBにすでに五つのチームが存在し、その中の「上海兄弟隊」のロゴが、台湾プロ野球チーム「中信兄弟(ブラザーズ)」のロゴと酷似しているとの情報が広がった。これについて台湾社会では懸念が広がり、中信兄弟の運営母体である中信育楽も「権利侵害があれば必要な措置を取る」と表明した。一方、中国のメディア報道やCPB公式発表では、これら五つのチームの存在については確認されていない。また、噂では五つのうち三チームのスポンサーが台湾系企業だとされるが、公式情報は明らかになっていない。
11月6日、台湾大陸委員会の梁文傑・副主任委員兼報道官は、今回の動きの背後には台湾の野球リーグや台湾野球協会と協力してきたスポーツPR企業が関係しているとの見方を示した。同企業は台湾の野球発展モデルを中国で再現して、多くの台湾選手を中国に誘致したい意向を示していると述べた。
梁報道官はさらに、中国では野球は非常に人気の低いスポーツであるにもかかわらず、突然リーグ創設が発表されたのは想定を超える動きだと話し、本件について「市場要因によるものなのか、政治的動機があるのか、今後も状況を注視する」という考えを示した。