台湾の国家安全局(国安局)元職員・彭順富被告が、中国での就職機会を得る目的で、自身の国安局勤務経歴を中国側サイトに掲載した行為が情報漏えいに該当するとして起訴された事件で、台湾最高裁判所は11日、被告側の上告を棄却した。これにより、懲役4年の判決が確定した。
判決によれば、彭被告は1995年から2006年まで国安局に勤務し、退職前は情報官として活動していた。業務には電子暗号機の解読・復号関連も含まれており、当局からは「情報工作員」に該当すると認定されていた。
国安局長による認定では、彭被告が従事していた業務内容は国家機密にあたり、関連法令に基づき「永久的な守秘義務」が課されていたという。
しかし彭被告は退職後、中国での職探しを目的として、2018年5月、中国教育部系の学術人材招聘サイトに自身の経歴を掲載。そこには個人の学歴や職歴だけでなく、国安局在職時の研究内容や業務成果なども記載されていた。
検察側は、この情報公開によって、台湾情報機関の組織構造や連絡手段、情報源、さらには情報要員の身元に関する情報が外部に漏えいする危険が生じたと主張していた。
最高裁は今回の判決で、彭被告に過去にも国家機密保護法違反による有罪歴があった点を重視。機密保持義務への認識が十分あったにもかかわらず、再び情報漏えい行為に及んだとして、「国家安全への影響は重大だ」と判断した。
そのうえで、二審判決を支持し、上告を棄却。懲役4年の判決が正式に確定した。