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陸委会、中国の対台湾圧力を総括 2026年も威圧継続の可能性に言及(2026年1月)

台湾の大陸委員会(陸委会)は1月8日、2026年初となる定例記者会見を開催し、梁文傑副主任委員兼報道官が司会を務めた。梁報道官は会見の中で、両岸関係について2025年の状況を総括するとともに、2026年の展望を示した。

梁報道官によると、2025年における中国の対台湾工作は、主に三つの側面に分類できるという。

第一に、「三つの80周年」を強調した対台湾統一戦線宣伝の拡大である。中国は第二次世界大戦をめぐる言説の主導権を積極的に掌握し、歴史的・法的観点から「台湾は中国の不可分の一部である」との主張を強調してきた。

第二に、「懲独(台湾独立勢力の処罰)」の実行範囲の拡大である。具体的には、台湾人に対する威嚇や越境的な圧力行為のほか、台湾の軍人、インフルエンサー、公務員、司法関係者などを対象に「指名手配」を発出することで、中国が台湾に対して管轄権を行使しているかのような虚像を作り出そうとしている。

第三に、台湾に対する軍事的威嚇の継続である。中国は引き続き、いわゆるグレーゾーン作戦やハイブリッド戦を展開し、台湾の管轄権を段階的に圧迫している。

梁報道官はまた、中国が最近再び「台湾独立頑固派」および「台湾独立協力者」のリストを拡大したことについて、「特に意外ではない」との見解を示した。陸委会の分析では、2026年においても中国による対台湾の威嚇行為が止まることはなく、両岸関係は引き続き多くの挑戦に直面するとしている。

その具体例として、2026年に開催される中国の全国人民代表大会および中国人民政治協商会議(両会)において、「十五五規画(第15次五カ年計画、2026~2030年)」の基本方針が承認される見通しであり、その中で両岸融合発展モデル地域の構築や両岸経済協力を通じ、台湾の「融合」および「統一」を促進する政策が進められる可能性を挙げた。

さらに、中国が11月に予定されている台湾の統一地方選挙に介入し、台湾社会の分断を深め、浸透工作を強化する可能性があると警告した。また、トランプ米大統領が4月に習近平国家主席と会談する予定であることや、日中関係の動向なども台湾海峡情勢に影響を及ぼす可能性があるとして、台湾政府は引き続き注意深く情勢を注視し、必要な対応を取ると述べた。

加えて、台湾はこれまで一貫して両岸関係において善意を示し、関係の安定化を図ってきたと強調した。その具体例として、蒋万安台北市長による上海訪問および「双城論壇(台北・上海フォーラム)」への協力を挙げた。しかし、蒋市長の帰国翌日に中国が軍事演習を発表したことについて、「このような対応は予想外であり、中国の善意を期待すべきではないと認識させられた」と述べた。

梁報道官は最後に、台湾は2026年においても両岸関係の発展に向けて善意を示し続ける考えを示す一方で、「少なくとも現時点では、中国側から同様の善意が示されているようには見えない」との認識を示した。

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