CIGS中国研究センター

現地報道からの情報
台湾、中国の台湾青年向けサイト「台青e家」を遮断へ 個人情報リスクと統一戦線工作を懸念(2028年8月)

中国国務院台湾事務弁公室(国台辦)は、台湾の若者を対象に「台青e家」プラットフォームを立ち上げ、就職や進学などの情報を集約することで、台湾の若者に個人情報を登録させようとしている。自由時報によれば、個人情報をアップロードすると、その情報が国台辦に直接送られるという。台湾政府は同プラットフォームを遮断する方針を示していたが、大陸委員会(陸委会)の邱垂正主任委員は立法院で、「台青e家」のウェブサイトは「両岸人民関係条例」に違反しているため、遮断または閉鎖する方針であることを認めた。

邱主任委員は、以前にも仲介業者が存在し、学生が中国で就職したり留学したりする際にそこへ申し込み、履歴書をこれらの業者に渡すケースがあり、多くの業者が摘発されたと説明した。学校選びに仲介業者を介在させることはできず、「両岸人民関係条例」第23条に違反するためである。また、就職マッチングも広告に該当し、「両岸人民関係条例」第34条に違反する。邱主任委員は、「台青e家」プラットフォームは同条例の多くの規定に抵触しており、第33条の1が禁じる中国との協力行為にも当たると指摘した。「台青e家」は違法であり、ましてそこに個人情報を送るとなれば、関連するリスクは非常に高いと邱主任委員は述べた。

さらに邱主任委員は、中国の失業率が30%にも達しているのに、失業率3%の台湾のために仕事を探してくれるというのか、と疑問を呈した。過去に国台辦が認定し、台湾青年の就職や起業を支援するとしていた拠点は75カ所にも上ったが、「今も存在しているのか。『一時的なブーム』だったのではないか」と指摘した。現在、中国では大学生の卒業後の失業率が高く、985工程の重点大学の教員でさえ、「以前は卒業生が3つの仕事から選べたのに、現在では卒業生の半数が失業しており、特に大学院生はほとんどがフードデリバリーの仕事をしている」と話しているという。

邱主任委員は国台辦について、「見栄を張って実力以上に大きく見せている」と厳しく批判し、それにもかかわらず台湾の学生に履歴書をアップロードさせようとしているとして、「どんな仕事を紹介するつもりなのか。国台辦で働けというのか」と問いかけた。これは台湾に対する「統一前の統治」であり、プラットフォームを通じて世論戦、心理戦を行うものだと強調した。実際に仕事のマッチングが行われているのかどうかは誰にも分からないが、中国はこれを利用して、「仕事を探すなら私たちに」「インターンを探すなら私たちに」「学校を選ぶなら私たちに」「交流するなら私たちに」と宣伝し、台湾の学生と直接つながることができる。そのため、陸委会は関係部会と調整し、「台青e家」のウェブサイトを閉鎖・遮断する方針を決めたという。

これに対し、国台辦の陳斌華報道官は8月7日、「記者の質問に答える」と題した声明を発表した。声明によると、「台青e家」は台湾の若者を対象とした公益的な総合サービスプラットフォームであり、台湾青年が中国を訪れて交流・発展する需要に応えることを目的としている。台湾青年に対し、交流、学習、インターンシップ、就職など全過程をカバーする情報サービスを提供するものであり、サービス開始以来、台湾の人々、特に若者から歓迎と評価を得ているとした。

陳報道官は、民進党当局が台湾青年の「交流したい、発展したい」という願いや需要を顧みず、「台青e家」封鎖を表明していると批判した。その理由として挙げられている個人情報の流出、統一戦線工作による取り込み、そして「統一前の統治」は、すべて「台湾独立」のための言葉だと主張し、「台湾の青年にもう一つの機会を与えることが、なぜ『統一戦線工作』なのか。台湾青年自身に比較させることが、なぜ『リスク』なのか」と問いかけた。

さらに、この封鎖措置はむしろ、実際に「台青e家」が台湾青年の需要に合致しており、民進党当局の痛点を突いていることを証明していると主張した。民進党当局が逆行する政策を取り、指示を出してウェブサイトを遮断しページを閉鎖したとしても、台湾青年が機会を求め、発展を求める思いを封じることはできず、「台青e家」が両岸の人々の心の中に持つ「家の扉」を閉ざすこともできないと強調した。

また、陳報道官は、中国大陸の「第15次五カ年計画」は力強いスタートを切り、良好な状況を迎えており、その高品質な発展には広大な機会が存在すると述べた。中国は台湾青年にとって、交流、学習、就職、起業のための「熱土」であるとした。中国は一貫して「両岸は一家」という理念を堅持しており、台湾青年が中国を訪れて夢を描き、夢を実現するために、より良い条件を整え、より多くの利便性を提供し続けると述べた。そして、「台湾の青年が積極的に『台青e家』を利用し、家の温かさを感じ、ますます良くなるサービスを体験することを歓迎する」と呼びかけた。

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