近年、ポーランドと台湾の関係は緊密化する傾向にある。ポーランド政府は外交政策演説で台湾に言及しているほか、テクノロジー分野における協力にも継続的な関心を示している。
台湾の林佳龍外交部長は2024年11月にポーランドを訪問し、2025年9月下旬にはワルシャワ安全保障フォーラム(Warsaw Security Forum)に出席した。林部長は台湾の外交部長として初めて同フォーラムに公開の形で参加し、「台湾外交部長」の肩書で基調講演を行った。また、謝日升・国防部参謀本部情報参謀次長も軍服姿のまま出席、発言を行った。
その後、ポーランドのシコルスキ(Radosław Sikorski)副首相兼外相は2026年2月26日の国会における年度外交政策報告で、近隣地域では戦争が続いているものの、周辺情勢のみに目を向け、遠方にいる協力可能なパートナーを見落とすことは誤りであるとの認識を示した。また、ポーランドは韓国や日本との戦略的パートナーシップに加え、豪州およびニュージーランドとの安全保障対話を強化しており、台湾とのテクノロジー分野での協力にも関心を持っていると述べた。
こうした中、ポーランド下院が公表した書面回答によれば、バルトシェフスキ(Władysław Bartoszewski)外務省首席政務次官は、インド太平洋地域の情勢はポーランドの安全保障、繁栄、国際的地位の維持にとって極めて重要であると指摘した。その上で、ポーランドは台湾海峡の緊張した情勢に関心を寄せており、武力や威圧による一方的な現状変更の試みに反対するとともに、国際法に反するいかなるグレーゾーン作戦による領土変更にも反対する立場を示した。
これに対し、台湾外交部の蕭光偉報道官は4月1日、台湾とポーランドは民主主義、自由、法の支配といった普遍的価値を共有しており、近年はそれらを基盤として双方の関係が着実に深化していると強調した。また、今回の発言をポーランド政府が台湾海峡について初めて公に示した立場表明として歓迎し、謝意を表した。さらに、台湾外交部は今後もポーランドをはじめ価値観を共有する国々との実質的な協力と交流を推進し、ルールに基づく国際秩序の維持と、世界およびインド太平洋地域の平和、安定、繁栄の確保に取り組む方針を示した。