CIGS中国研究センター

現地報道からの情報
卓栄泰行政院長の訪日めぐり真偽不明文書拡散 「日本側不満」報道も浮上(2026年3月)

台湾の卓栄泰行政院長は、3月7日にWBC観戦のため「私的スケジュール」として、自費による訪日を行った。しかしその後、インターネット掲示板上では、自らを「本件計画の関係者」と称するユーザーが、中国語の繁体字と簡体字が混在した「内部文書」とされる画像を投稿し、波紋を呼んだ。

当該文書によれば、日本の高市早苗首相が事前に台湾側へ「善意」を示し、卓院長の訪日を「特別に許可」した一方で、「私的日程であること」「公表しないこと」「日本の政治家と接触しないこと」という三つの条件を提示したとされている。

さらに投稿者は、日本側が「情報が外部に漏洩した場合、今後の日台間の信頼関係および高官往来に深刻な悪影響を与える」と警告していたと主張した。また、卓院長の訪日日程が外部に流出した後、日本政府上層部は「極めて強い不満」を示し、台湾側による「意図的なリーク」と受け止め、日台関係を損なう行為だと認識したとも記している。

これに対し、台湾外交部は文書の真偽を検証した結果、「内容の多くが台湾政府の公文書様式と一致していない」と説明。加えて、文面には「簡体字から繁体字へ機械的に変換した痕跡」が多数確認されており、改ざんされた可能性が高いとの見方を示した。そのうえで、今回の文書流布の目的は「世論を誤導し、台湾と外国との関係に介入することにある」と指摘している。

一方、日本と台湾の実務関係を担う日本台湾交流協会は、「今回の訪日について、台湾側が私的スケジュールであると説明していることは承知している」としたうえで、「日本側としてコメントする立場にはない」との見解を示した。

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