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米国に亡命した中国統戦部元幹部、監視と宗教弾圧の実態を証言(2026年3月)

元中国甘肅省統一戦線工作部(統戦部)機関党委員会の副書記だった馬瑞林(Ma Ruilin)氏は、2024年2月に家族とともに米国へ亡命し、現在はニューヨークで中国料理店を経営している。馬氏がCNNのインタビューに応じ、中国共産党が国内外の中国人社会をどのように監視しているのか、さらに新疆におけるウイグル人弾圧の実態などについて証言した。

習近平政権下で、統戦部は中国共産党の巨大な宣伝・影響力機関へと変貌した。その役割は、国内外の中国人コミュニティに対し、中国共産党の政策や政治路線を支持するよう影響力を及ぼすことにある。長年にわたり、統戦部関係者は異議を唱える人々への嫌がらせや脅迫に関与していると指摘されてきた。なかでも、中国当局が「五毒」と呼ぶ対象――台湾独立派、香港民主派、チベット独立派、新疆独立派、法輪功信者――に対する圧力は特に厳しいとされる。

馬氏によれば、「各省レベルの統戦部は独自の情報提供者ネットワークを持ち、それを通じて台湾、香港、マカオ関連の問題に対応している」という。

また馬氏自身は、回族ムスリムとして、キリスト教団体やイスラム教団体を中心とした宗教監視業務を担当していた。所属部門は、モスクの閉鎖やドームの撤去、宗教指導者であるイマームの追放、さらには情報提供者の勧誘といった一連の措置に関与していたという。甘粛省のモスクに監視カメラを設置する事業もその一環だった。こうして収集された情報は、時として無実の人々の拘束へとつながる可能性があったと証言している。

2016年、馬氏は巡礼業務を担当する「朝覲工作弁公室」の主任に就任した。中国のムスリム信者を率い、サウジアラビア・メッカへのハッジ(大巡礼)に同行した経験も持つ。その過程で、巡礼者の行動を把握するため、RFID(無線周波数識別)技術を組み込んだリストバンドの設計にも関与したという。

さらに馬氏は、甘粛省における宗教施設および宗教関係者のデータベース構築にも携わった。当初は行政効率化を目的とした取り組みと説明されていたが、制度が全国へ拡大するにつれ、宗教団体を管理・統制するための「監視インフラ」としての性格を強めていった。

習近平政権発足後、中国政府は少数民族の同化政策を一段と強化し、全国規模で「漢化」政策を推進してきた。そこでは、あらゆる宗教活動に対し、中国共産党の指導と価値観への服従が求められている。

馬氏は、「習近平が権力を握る以前も統制は存在していたが、現在ほど体系的でも、強硬でもなかった」と振り返る。

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