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中国大陸出身の台湾立法委員をめぐり国籍論争に注目集まる(2026年2月)

台湾民衆党所属の立法委員(比例代表)で、中国大陸出身の李貞秀(*注)が、中国籍を放棄したかどうかをめぐり、台湾社会で関心が高まっている。

この問題について、中国の国務院台湾事務弁公室(国台弁)の報道官陳斌華は、2月5日の定例記者会見でコメントした。陳報道官は、「世界には中国は一つしかなく、大陸と台湾は同じ中国に属する」とした上で、「いわゆる『国籍放棄』の問題はそもそも存在しない」と主張。さらに、民進党当局は「台湾独立」路線と「二国論」を強調し、両岸が一つの中国に属するという歴史的・法的事実に挑戦していると批判し、「いかなる手段による在台湾中国籍配偶者への抑圧にも断固反対する」と非難する姿勢を示した。最後に、民進党の対応は台湾民衆からの反発を一層招くとの見方を示した。

これに対し、台湾の大陸委員会(陸委会)の梁文傑副主任委員兼報道官は同日、「『一つの中国』はあくまで中国側の主張に過ぎない」と反論。その上で、仮に国台弁の立場に従えば、李氏が国籍放棄手続きを行えない状況に置かれることになり、それは結果的に台湾において立法委員としての資格を奪うことにつながると指摘した。現行制度の下では、台湾の国籍法に基づき、必要な手続きを満たさなければ就任資格を満たさないとの見解を示している。

また、国民党所属で立法院長の韓国瑜はインタビューで、「李貞秀氏を含むすべての立法委員の権利を守る」と述べ、立法委員が安心して職務に専念できる環境を整えることが院長の責務であると強調した。その上で、李氏が国籍法に違反しているかどうかについては、行政機関が調査すべき問題であり、自身にはそのための資源や権限がないとして、内政部や中央選挙委員会、憲法裁判所の判断を尊重する考えを示した。

この問題をめぐり、内政部は2月9日、国籍法第20条第4項に基づき、李氏は就任前に中国籍放棄の申請を行い、就任後1年以内にその証明書を立法院へ提出する必要があると説明した。また同条に基づき、二重国籍のまま立法委員に就任した場合には、立法院が解職手続きを行うことになると改めて強調した。

内政部はすでに1月28日、周万来・立法院秘書長に対し、同条に基づく対応を求める通知を行い、2月3日には関連資料の提出を要請しているが、9日時点では回答を得ていないという。

さらに、民進党所属の林楚茵立法委員は、李委員について、2025年3月に中国側で戸籍抹消手続きを行い証明書を取得していたとされる点に言及し、2024年1月の立法委員選挙当時に中国戸籍を有していた場合、そもそも立候補資格を満たしていなかったのではないかと問題提起した。これに対し内政部は、両岸人民関係条例の主管機関ではないとして、この点についての直接的な回答は差し控えるとした。

*注

李貞秀は中国・湖南省生まれで、1993年に台湾人と結婚後、台湾に定住している。1991年に両岸関係法制が施行されて以降、中国大陸出身者として初めて立法委員に就任した。

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