1月12日、王毅・中国共産党中央政治局委員兼外相は、アフリカ連合、エチオピア、タンザニア、レソト王国を歴訪した後、中国メディアのインタビューに応じた。その際、記者から「今回の訪問で各国およびアフリカ連合が中国と共同文書を発表し、台湾問題に関して『一つの中国』原則を厳格に守る共通の声を示したことを、中国としてどのように評価するか」との質問が投げかけられた。
これに対し王外相は、中国とアフリカはいずれもかつて植民地支配や覇権的圧迫を経験しており、国家主権と尊厳のかけがえのなさを深く理解していると強調した。また55年前、アフリカ諸国の支持のもと、国連総会が圧倒的多数で第2758号決議(アルバニア決議)を採択し、「一つの中国」原則が国際関係の基本原則かつ広範な国際的コンセンサスとなったことを、中国は決して忘れないと述べた。
さらに王外相は、2024年に開催された中国・アフリカ協力フォーラム北京サミットで採択された「北京宣言」に言及し、参加国が中国政府の台湾問題に関する立場を断固として支持することを確認したと説明した。今回の訪問期間中も、アフリカ各国は「一つの中国」原則を堅持し、中国の国家統一に向けた取り組みを支持したとし、一部のアフリカ諸国からは「この原則を守ることはアフリカ自身の利益にもかなう」との声も上がったと紹介した。
そのうえで王外相は、中国の完全統一の実現は民意の表れであり、いかなる外部勢力による台湾問題への介入も中国の内政への干渉に当たり、「必ずや代償を払い、最終的には失敗に終わる」と強い調子で警告した。
これに対し、台湾外交部は直ちに声明を発表した。王首相が1月8日から11日にかけてのアフリカ訪問中、歴史的事実を無視し、いわゆる「一つの中国」原則を繰り返し主張して台湾の主権を歪曲し、侵害する発言を行ったと批判した。さらに、ソマリア外相が王首相との電話会談で「台湾問題は中国の内政にすぎない」と発言したことについても、中国に迎合する誤った言説であるとして、強い遺憾の意と断固たる抗議を表明した。
台湾外交部は改めて、中華民国台湾は主権独立国家であり、事実に基づかない言説によって台湾を他国の一部と位置付ける主張は受け入れられないと強調した。また、中国が威圧や利益誘導、さらには言論操作を通じて国際社会に虚偽情報を拡散していることは、国際秩序と平和への挑戦であり、権威主義的手法による他国干渉の本質を露呈していると指摘。各国に対し、こうした動きに対する警戒を強めるよう呼びかけた。
さらに、台湾が長年にわたり理念を共有するアフリカ諸国に対して支援を行ってきたことにも触れ、教育、医療、インフラなどの分野で具体的な協力成果を積み上げてきたと強調した。そのうえで、各国は主権と主体的判断を堅持し、国際的な交流と協力を推進すべきであり、それこそが国家と国民に持続的な利益と福祉をもたらす道であると訴えた。
最後に台湾外交部は、台湾の主権は全ての台湾人民に帰属し、その未来は台湾人民のみが決定し得ると改めて強調した。台湾は国際社会における善き力として、自由と民主主義の価値、そして国家主権を守り続けるとし、同じ価値観を共有する国々に対して、権威主義の拡張に共同で対抗しつつ、アフリカの持続可能な発展と国際社会への一層の貢献を共に推進していくよう呼びかけている。