ASEANはGCC(湾岸協力会議)と2023年に初めて首脳会議を開催し、2024年から5年間の協力枠組み協定を締結し安全保障や政治経済から能力支援、連結性(コネクティビティ)まで包括的分野での具体的な関係強化に熱心に取り組んでいた。背景にはイスラエルのガザ侵攻後に、マレーシア、インドネシアなどが積極的にイスラム諸国外交を展開し、対米批判を強めてきた経緯がある。他方、中国は2022年にGCCとの初めての首脳会議を開催しており、ASEANとGCCの関係強化の流れを利用した形だ。今年のASEAN議長国であり、中国との関係が良好なマレーシアのアンワル首相の仲介で、中国のほか合計26か国が参加する新たな三者協力枠組みが誕生した。共同声明ではガザ地区にも言及しており反米的スタンスを示した。なお、日本とGCC間では戦略対話の実績はあるものの首脳会議を開催したこととはない。