第二回目では、食料・農業について、生産、消費、貿易の基礎的事実と特徴を学びます。
農業も工業も経済的な活動という点では同じですが、自然や生物を相手にするという点では違います。しかし、農業の中には様々な業種があります。全てを同じように扱うことは適当ではありません。米作は畑作と比べて持続可能な農業です。
需要面では、非弾力的という特徴があります。減反は間違った政策ですが、特定の目的を達成するためには経済的に合理的でした。
貿易について、一般に信じられている常識をファクツと経済理論で検討します。食料の中で最も基本的なものは、米、麦などの穀物です。では、先進国が穀物の輸出国となり、途上国が輸入国となるのはなぜでしょうか?米についてインド等は輸出制限をするのに、小麦、大豆、トウモロコシなどについてアメリカやオーストラリアといった輸出国が輸出制限をしないのはなぜでしょうか?食料が戦略物資として使われるという主張は正しいでしょうか?2050年に大変な食料不足が起きるという主張は正しいでしょうか?2008年の世界の穀物価格高騰時に、日本に食料危機が起きなかったのはなぜでしょうか?では、日本に起きる食料危機とはどのようなものでしょうか?