レポート  外交・安全保障  2015.08.27

第19回PAC政策シミュレーション「戦後70周年 日本の生き様」概要報告と評価

1.概要

 2015年3月28~29日、当研究所は第19回PAC政策シミュレーション「戦後70周年:日本の生き様」を実施した。戦後70周年を迎えた本年、第二次世界大戦の戦勝国と敗戦国が過去の歴史にどのように向き合い、戦後70年間の世界と日本の歩みをいかに評価し、未来への秩序を展望するかという議論が活発になっている。日本国内では、安倍内閣の下で「戦後70周年の総理談話」に向けた準備が進んでおり、すでに首相官邸に設置された有識者会議「21世紀構想懇談会」において、そのあるべき論点が検討されていた。

 本シミュレーションは、2015年8月1日時点を想定した仮想現実の中で、日本を取り巻く内外の情勢を踏まえ、日本がこれからどのような進路をとるのか、戦後70周年という節目を契機にした「日本の生き様」を探る目的で実施した。

 本シミュレーションには、現役官僚、研究者、グローバルに展開する企業関係者、ジャーナリストなど約45名が参加し、2日間の演習を通じて多くの教訓と課題が抽出された。シミュレーションのチームとプレイヤーは、日本政府A(保守政権)日本政府B(リベラル政権)日本政府C(中道政権)という3つの内閣(首相以下官邸スタッフ、外務大臣)を別々に設定したうえで、その他の共通プレイヤーとして与野党国会議員、国内市民団体、複数の外国政府(米国、中国、韓国)、メディア(日本メディア・外国メディア)を設定した。3月28日(土)午前から翌29日(日)午前までの実質24時間にわたり、8月15日の終戦記念日に向かって日本を取り巻く環境が刻々と変化する中で、情勢を把握し、政策的対応を考え、外交交渉、合意形成、報道などの具体的対応を行った。・・・

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第19回PAC政策シミュレーション「戦後70周年 日本の生き様」概要報告と評価