動画 国際交流
構造的な矛盾を数多く抱えるトランプ政権が発足し、早くも混乱とカオスを作り出す作戦を進めている。シリコンバレーの有力者も政権発足に携わり、テック企業との距離も縮まり、規制緩和で新たなイノベーションのチャンス領域も増える一方で、古典的な利益誘導や大手テック企業への揺さぶりもあり、これまでにない不確実な環境となった。一部の富裕層や大手企業経営者は、政権に対してうまくポジショニングを取れば膨大な富を作り出せる可能性に喜ぶ一方で、関税や地政学的なリスク、そしてリアル経済へのリスクも高まっている。日本から見ると、本当のイノベーションやディスラプションのポテンシャルが見えにくくなる。
トランプの政治的な言動に振り回されるタイプのディスラプションの裏で、劇的な進化を遂げている技術的なイノベーションにも注目していかないと、後者からもディスラプションが来る。Waymoやテスラの自動運転も一般に伝わっているよりも進化しており、SpaceXが2024年で140回以上の打ち上げとスターリンクの小型衛星7000機近くをすでに軌道に乗せている。AI周りの競争図にもパラダイムシフトが起こっており、競争のフレーミングについての理解がこれまで以上に大事となる。
本講演では通常の伝わり方とは異なるトランプ政権やトランプ政権下のイノベーションに関するフレーミングを紹介しつつ、今後の日本がトランプ時代のシリコンバレーに向き合い、活用できるポテンシャルに言及する。
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櫛田健児「シリコンバレーから見たトランプ時代の混乱と矛盾、イノベーションとディスラプション、そして日本企業が進むべき道」(4.1MB)