第3章執筆 / 神保 謙 編著 / 秋山 信将、高橋 杉雄
出版社 勁草書房
ISBN 978-4-326-30280-2
価格 本体3,800円+税
発行 2019年6月初版
神保 謙
Ken Jimbo
主任研究員
かつてオバマ前米国大統領は核廃絶を唱え、専門家の間でも「核の忘却」が語られた。しかし近年、核兵器は復権しつつある。しかも地域や相手によって異なる認識枠組みが必要だ。本書では米中ロや欧州・南アジアそれぞれの核戦略、サイバーセキュリティと核兵器、核兵器による「世界の分裂」、そして日本にとっての核抑止を論じる。
当研究所の神保謙主任研究員は、第3章『中国――「最小限抑止」から「確証報復」への転換』を執筆しました。
1 核をめぐる二つの知的方向性
2 核兵器の「復権」
3 本書の論点
はじめに
1 冷戦期の核戦略をめぐる戦略的前提
2 冷戦終結と核戦略をめぐる前提の変化
3 プラハ演説から「核の復権」へ
4 核兵器「復権」後の核戦略の課題
おわりに
はじめに
1 宣言政策と運用政策
2 「非対称戦略」としてのロシアの核ドクトリン
3 核戦力整備の実際
おわりに
はじめに――「非対称な均衡」の維持か脱却か
1 中国の核戦力――「最小限抑止」から「確証報復」へ
2 米中の核関係――暗黙の「戦略的安定性」の形成
おわりに
はじめに
1 在欧戦術核撤去問題――1991~2012年
2 対ロ抑止態勢の強化――2013~2016年
3 トランプ政権とNATO――2017~2018年
4 核態勢強化と脅威低減の課題
おわりに
はじめに
1 パキスタンの核戦略・核態勢
2 インドの核戦略・核態勢
3 「核戦争遂行」との距離
おわりに――抑止の安定性をめぐって
はじめに――サイバー戦場の霧
1 サイバースペースと情報技術
2 ハイブリッド戦争と戦略的安定性
3 堅牢なシステムの追求
はじめに――核と国際政治を考えるための枠組み
1 核兵器の存在を規定する要因
2 「秩序の兵器」としての核
3 核兵器をめぐる新たな国際環境
4 核と道徳性――核をめぐる世界の分断
おわりに
はじめに
1 拡大抑止に関する日本の宣言政策
2 北朝鮮に対する抑止
3 中国
おわりに