2008年9月のリーマン・ブラザースの経営破綻に端を発したいわゆるリーマン・ショック後における税財政政策のあり方を、「経済成長」および「財政再建」に注目し、理論、実証、歴史、国際比較の多面的視点から検討する。本書は、「国家財政と経済成長・財政再建」、「地方財政と経済成長・財政再建」、「外国財政と経済成長・財政再建」の3部から構成される。対象となる読者は、税財政問題に関心のある大学生・研究者・社会人である。

第1部　国家財政と経済成長・財政再建

　第1章　戦時期日本の経済成長と資金動員

　第2章　日本の財政運営と財政政策

　第3章　財政再建と経済成長の政治的要素

第2部　地方財政と経済成長・財政再建

　第4章　中小企業高度化資金の実態と不納欠損

　第5章　小泉構造改革以降の政策転換と自治体財政の現状

第3部　外国財政と経済成長・財政再建

　第6章　中国の財政分権制と経済成長

　第7章　カナダの租税政策と税制改革

　第8章　米国2017年減税・雇用法（トランプ減税）の政策効果予測および法人課税改革内容の検討

当研究所の柏木恵研究主幹は、 第4章「中小企業高度化資金の実態と不納欠損」を執筆しました。