編著 Jeffrey Braithwaite、 松山 幸弘 他
出版社 CRC Press
ISBN 9781138052604
価格 参考(本体115£)
発行 2018年5月初版
Jeffrey Braithwaite
Jeffrey Braithwaite
International Senior Fellow
松山 幸弘
Yukihiro Matsuyama
研究主幹
本書は、CIGSの国際シニアフェローでもあるJeffrey Braithwaite氏(豪州マッコーリー大学教授・オーストラリア医療イノベーション研究所長)が中心となって2014年から進めてきた世界の医療改革比較研究の成果3部作の第3作目である。2015年に出版した第1作「Healthcare Reform Quality and Safety」(Ashgate Publishing Limited刊)は、世界30か国における医療の質と安全を向上させるための様々な施策の解説であった。2017年に出版した第2作「Health Systems Improvement Across the Globe」(CRC Press Taylor & Francis Group刊)は、世界60か国における医療改革の成功事例の紹介であった。CIGSは、その内容をJeffrey Braithwaite氏自身に説明して頂く機会として2018年4月12日に「世界60か国の医療改革成功事例」と題するセミナーを開催した(講演要旨・質疑応答要旨)。そして、第3作である本書のテーマは、10~15年後の医療制度を念頭に置いた今から取り組むべき改革である。152か国を対象とし57の国もしくは地域に分けて書かれている。CIGS研究主幹である松山幸弘は、3作全てにおいてアジア担当編集者として参加した。この3部作はいずれも世界に類書がない画期的な内容である。とりわけ3作目の本書を読めば、医療制度全体のガバナンス、ICT活用など医療改革で日本が諸外国に大きく遅れていることが明白になる。その意味で本書はわが国の医療政策関係者にとって必読書と言える。