編者 上杉 勇司・藤重 博美・吉崎 知典・本多 倫彬 他
出版社 内外出版
ISBN 9784905285571
価格 本体2,000円+税
発行 2016年4月初版
本多 倫彬
Tomoaki Honda
主任研究員
本書は日本の「平和構築・人道支援・災害救援」への取り組みについて、外交・開発・防衛(Diplomacy, Development, Defense:3D)を総合した「オールジャパン」での政策のあり方を考察したものです。本書は上記領域に関わる研究者と実務家による、2年間にわたる共同研究の成果としてまとめられました。
3Dの連携は、本書内でも扱うようにイギリスなどで実践され注目を集めてきましたが、日本独自の特徴や強みを連携させつつ、総合力として日本が展開していく際の特徴や課題を明らかにしています。
本書の第1部では、本書全体の土台として、3Dアプローチ等の国際潮流やオールジャパン連携を巡る国内外の動向を論じています。第2部では、オールジャパン連携を担う各組織が、それぞれオールジャパンにどのような価値・意義を見出し、どのような姿勢で向き合っているのかを分析しています。第3部では、これまでにオールジャパン連携が試みられた事例を検討し、オールジャパン連携が進化してきた様相と課題とを議論しています。
オールジャパン連携のあり方について、本書では、日本の運動会競技になぞらえて3つの類型/モデルを提示しています。
考察を通じて本書では、オールジャパン連携として一般に強調される1.二人三脚型ではなく、2.リレー型への重心の変更、シームレスなオールジャパンを提言しています。
当研究所の本多倫彬研究員は、JICA(7章・共著)、東ティモール(9章・共著)を執筆するとともに、編集を担当しました。