キヤノングローバル戦略研究所外交・安全保障グループの研究員が、リレー形式で世界の動きを紹介します。
2013年2月26日(火)
[ 2013年外交・安保カレンダー ]
先週の日米首脳会談は「ぼちぼち」であり、客観的に見ても、予想以上の出来ではなかったか。興味深いことに、中国の主要マスコミは全て「米国に冷遇された安倍首相」というストーリーを報じたそうだ。されば、これは「官製ストーリー」だったということ。
何故わざわざそんな話を流すのだろう?やはり、中国側も今回の首脳会談が予想以上に日米同盟強化に繋がると見ているのだろうか。日米関係が良くないというこのストーリーは中国側が日中関係改善に向かうための準備なのか。むしろ、逆なのか。
あまり深読みしても意味はないかもしれないが、いずれにせよ、中国ではもうすぐ全人代が始まる。国務院外交チームの陣容も少しずつ見え始めた。そろそろ中国側が動いてもおかしくない頃なのだが。だからといって当面日本側が動く必要はない。
ケリー新国務長官が24日から3月6日までの予定で欧州・中東訪問を始めた。が、今回はイスラエルに行かない。この意味を正確に理解することは、今後4年間の米イスラエル関係を占う上で重要なのかもしれないが、一体何故だろう。
選挙中なら訪問しないだろうが、選挙は既に終わっている。オバマのイスラエル訪問に合わせるとの報道もあったが、どうなのだろう。気になるところだ。ちなみに、25日、イスラエルは新型の弾道ミサイル迎撃システムの実験に成功した。
先週の竹島の日に関する日本政府の処理も良かった。韓国側も当然ながら自制している気がする。25日の大統領就任式も無事終了し、新大統領は日本の副総理との会談で歴史問題に言及した。これも想定内と見るべきか。
双方が想定内の非難や抗議を繰り返すしか方法はないのか。韓国とは最低今後20年間はこうした関係が続くことを覚悟する必要がある。
2月24-25日 イタリア総選挙
25日 独首相、トルコ訪問
25日 韓国第18代大統領就任式
25日 EU・ウクライナ首脳会議(ブリュッセル)
25日 国民栄誉賞表彰式(首相官邸)
25日 国公立大2次試験前期日程開始
25日 自民党役員会
25日 米1月シカゴ連銀全米活動指数、米2月ダラス連銀製造業活動指数
25日 中国2月HSBC製造業PMI
25日か26日 ロシア1月雇用統計発表
25-26日 欧州議会本会議(ブリュッセル)
25-26日 欧州農相理事会(ブリュッセル)
25-26日 WTO一般理事会(ジュネーブ)
25-28日 世界携帯電話会議・展示会「モバイルワールドコングレス」(バルセロナ)
25-27日 ハリー王子、彼の慈善団体をサポートするためレソトを訪問
25-3月8日 第76回国連国際人事委員会(ニューヨーク)
25-3月22日 第22回人権理事会(ジュネーヴ)
26日 オランダ外相、ロシア訪問
26日 イラン核問題、国連安保理常任理事国にドイツを加えた6カ国がイランと協議(カザフスタン)
26日 米上院銀行委、バーナンキFRB議長が半年次金融政策報告について議会証言
26日 月例経済報告関係閣僚会議、2月月例経済報告発表
26日 資源エネルギー庁、石油製品市況動向調査
26日 米12月S&P/ケース・シラー住宅価格指数、12月住宅価格指数、2月リッチモンド連銀製造業指数、2月消費者信頼感指数
26日 サッカー アジアチャンピオンズリーグ開幕
26-27日 低炭素経済における核分裂の利点と限界に関する会議(ブリュッセル)
26-27日 ルーマニア外務大臣、来日(外相会談)
26-27日 日・トルコ経済連携協定(EPA)に関する共同研究第2回会合(東京)
26-3月1日 第44回国連統計委員会(ニューヨーク)
26-3月1日 キルギス共和国大統領、来日
26-3月2日 国連副事務総長、来日
27日 欧州評議会、常駐代表委員会(Coreper I、II) (ブリュッセル)
27日 欧州委員会、EUスマートボーダー:モビリティとセキュリティの強化
27日 欧州委員会、「2030年までに全ての人に文化的生活を」ポスト2015の目標を発表
27日 欧州中央銀行、第2回LTRO(3年物長期資金供給オペ)返済を開始
27日 米国務長官、フランス訪問
27日 4月電気・ガス料金発表
27日 1月自動車大手8社の生産・輸出実績
27日 ユーロ圏1月マネーサプライM3・季調済、2月消費者信頼感発表
27日 米1月耐久財受注、1月米中古住宅販売成約
27日 南ア財務相2013/14年度予算案国会演説
27-28日 欧州議会本会議(ブリュッセル)
27-28日 仏大統領、ロシア訪問
27-3月1日 平成24年度アジア大洋州大使会議(外務省)
28日 欧州議会委員会会議(ブリュッセル)
28日 欧州評議会、雇用、社会政策、健康及び消費経済審議会(ブリュッセル)
28日 欧州評議会、常駐代表委員会(Corper II) (ブリュッセル)
28日 アルムニア欧州委員(競争政策担当)、モンティ伊首相、プラートECB理事、モスコヴィシ仏財務相、欧州連合競争政策フォーラムに出席
28日 OECD、季刊国際貿易統計発表
28日 OECD、競争に関するグローバルフォーラム
28日 財務省、外国為替平衡操作の実施状況発表
28日 社会保障制度改革国民会議
28日 ローマ法王ベネディクト16世が退位
28日 千葉県知事選告示(3月17日投開票)
28日 経済財政諮問会議(首相官邸)
28日 ユーロ圏1月消費者物価指数
28日 米第4四半期GDP、第4四半期個人消費 、新規失業保険申請件数、2月シカゴ購買部協会景気指数発表
28日 米政府支出の強制削減をめぐる交渉期限
28日 インド2013年度国家予算案、2012年度第3四半期GDP発表
28日 南ア2012年第4四半期GDP 、1月生産者物価指数、1月貿易収支発表
28-3月1日 欧州地域委員会、ヨーロッパ2020会議:"新しいスキルや仕事へのアジェンダ"(ダブリン)
28日か3月1日 ロシア2012年対内投資統計発表
3月1日 ILO、第9回ロッテルダム条約化学物質審査委員会(ジュネーヴ)
1日 欧州評議会、常駐代表委員会(Coreper I) (ブリュッセル)
1日 日本、1月雇用統計、日本全国消費者物価指数発表
1日 ユーロ圏1月失業率、2月消費者物価指数発表
1日 中国2月製造業PMI発表
1日 米歳出強制削減の発動期限
1日 ブラジル2012年第4四半期GDP発表
1-5日 第23回中国華東輸入商品交易会(上海)
1-4月30日 米韓合同野外機動訓練「フォールイーグル」
2日 韓国臨時国会閉会
2日 Jリーグ・J1開幕
2-6日 ワールド・ベースボール・クラシック1次ラウンドA組
3日 スイス国民投票
3日 ワシントン条約締結から40周年
3日 中国2月非製造業PMI発表
3日 中国人民政治協商会議
3-15日 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引条約(CITES COP16)締約国会議(タイ)
【来週の予定】
4日 ケニア大統領選、議会選
4日 欧州議会委員会会議(ブリュッセル)
4日 ユーログループ(ブリュッセル)
4-8日 エネルギー業界会議「CERAウイーク」(ヒューストン)
4-13日 TPP拡大交渉会合(シンガポール)
5日 中国の全国人民代表大会開幕(全人代、国会に相当、習近平・共産党総書記が国家主席に就任)
5日 ミクロネシア連邦議会選
5日 欧州経済・財務相理事会(ECOFIN)(ブリュッセル)
5日 欧州経済社会委員会、危機における積極的労働市場政策への効果的な道具(ブリュッセル)
5-6日 WTO知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS)理事会(ジュネーブ)
5-6日 ブラジル中央銀行、金融政策審議会(COPOM)
5-7日 黒海石油•ガス•フォーラム2013(ブルガリア)
6日 欧州経済社会委員会、2013年市民社会デー(ブリュッセル)
6日 欧州経済社会委員会、インターネットのより責任ある使用に関する会議(ブリュッセル)
6日 ユーロスタット、2012年第4四半期実質GDP成長率発表
6-7日 黒海の石油•ガスフォーラム2013(ブルガリア)
6-7日 日銀政策委・金融政策決定会合
7日 新石垣空港が開港
7日 欧州議会・欧州委員会、欧州競争力報告書発表(ダブリン)
7日 米国1月貿易統計発表
7日 ブラジル1月鉱工業生産指数発表
8日 日銀、金融経済月報公表
8日 米国2月雇用統計発表
8日 中国2月貿易統計発表
8日 ブラジル2月拡大消費者物価指数発表
9日 マルタ総選挙
9日 オーストラリア・西オーストラリア州総選挙
9日 中国2月消費者物価指数、固定資産投資、社会消費品小売総額発表
9-10日 第10回ASEAN経済相会合(AEM)(ハノイ)
10日 フォークランド諸島国民投票
10日 福島県双葉町町長選
宮家 邦彦 キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問