2011年10月6日(木)
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2011年DC道場
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本日から、DC道場の開始である。下院議員の事務所で、フェローとして約2か月弱の間、勉強させて頂く。PAC道場には、見識でも英語力でも私など遥かに及ばないような優秀な方が数多おられるのだが、あろうことか私が派遣されることになった。「しっかりやらねば、後々道場主が責められてしまうと殊勝なことは考えず、図々しく楽しませて頂こう」という本音は隠し、これ以上ない程に真面目な顔をして所謂議員会館の玄関を潜ると、早速金属探知機に引っかかった。ベルトが原因だったので、外すように指示される。外してもズボンが1ミリもずり落ちない己に驚愕しつつ、ようやく館内に入る。明日からベルトしないで来ようかな...。
事務所のスタッフは立法担当から日程担当、インターンの学生等含めて総勢10名おり、大変賑やかである。永田町とは様子が違うし、かつて所属した英国下院議員の事務所とも全く違う。同議員は大きな日系人コミュニティのある地域を選挙区としており、親日的な人物だそうだ。事務所には何故か、日本の選挙アイテム「必勝ダルマ」が鎮座している。日本の元議員秘書としてはこのダルマを見ると血が騒ぐが、興奮を隠して冷静にスタッフに挨拶を済ませ、議員が所属している歳入委員会の「貿易に関する小委員会」の最終審議を傍聴しに出かけた。コロンビア、パナマ、韓国とのFTA批准に関するもので、反対意見も根強くて長年進まなかった事案だけに、最終審議はドラマチックな盛り上がりを見せ、その後賛成多数で下院本会議に送付された。
「熟議」という言葉を振りかざして何もしない、どこぞの国の政治家には、しっかり仕事をしてもらいたいものだと思った。 (了)
柄山直樹 PAC道場第2期生