<主なポイント>
- 習近平主席訪米(9月23~25日)に関するトランプ大統領の主な狙いは中間選挙の劣勢挽回のために利用することにあると予想されていた。米中首脳会談、晩餐会等は、予想通り両首脳が対立を避け、和やかな対話が行われたと報じられている。
- 中国側の狙いは米中両国が対等の立場であることを明らかに示すことにあった。今回の会談はその念願を実現できたため、中国側も満足できる内容だったと考えられる。
- 中間選挙結果の予想については下院では民主党が過半数を確保、上院はどちらが過半数をとるかは五分五分との見方が多かった。ただし、トランプ政権による選挙工作により、世論調査の結果に比べて共和党が善戦する可能性があるとの指摘もある。
- 下院で民主党が過半数を占める場合、対中政策について対中強硬姿勢を求める圧力が一段と強まると予想されている。ただし、外交・安保政策に関しては大統領の専管事項とされる部分が多いため、実際の政策運営への影響は小さいとの見方が多い。
- トランプ政権の閣僚と議会の大多数は対中強硬論者であり、この風潮を変える政治家は見当たらないため、次の政権も対中強硬姿勢は変わらないと予想されている。
- 日中関係が悪化した場合、通常は米国政府が中国側に働きかけ、日中関係の正常化を促す。しかし、トランプ大統領は、対中強硬姿勢の高市総理とは逆の対中融和姿勢であり、習近平主席への親近感もあるため、対日支援に関心が低いとの指摘がある。
- フォンデアライエン欧州委員長はカナダをEUの準加盟国として迎えたいと発言。欧州の専門家等は、これはEUの多様化の方向と合致しており、日本、韓国、豪州等もパートナーとして連携する可能性も展望できると指摘した。
- 欧州経済の重要課題は競争力強化である。高い技術力を持つ日本企業が欧州に進出し、現地生産すれば、雇用拡大、納税額増大とともに欧州経済の競争力強化にも貢献する。日本企業にとっても巨大な欧州市場での販売拡大は経済の安定基盤強化になる。
- 比較的安定的な貿易関係を期待できる欧州と東南アジアに対する輸出比率を引き上げるのは日本として経済安保上重要な施策と考えられる。
- 中国企業の需要に対して日本企業が供給を制限すれば、中国企業によって2~3年で代替される可能性が高い。その後は中国国内市場のみならず、グローバル市場でも中国企業にシェアを奪われる。だからデカップリング政策は採用すべきではない。