2010年度以降の電気料金上昇について、家庭用と産業用の両方を対象に要因分解を行った。2010~2024年度に、家庭用の平均電気料金は11.41円/kWh(53.3%)、産業用は11.90円/kWh(83.0%)上昇した。
主な押上げ要因には、再エネ賦課金の増加、原子力発電の停止・減少を火力で補う追加燃料費、燃料価格の上昇がある。2024年度の2010年度に対する寄与は、本稿の推計では両部門共通で、それぞれ3.01円/kWh、1.26円/kWh、3.80円/kWhとなった。これらに消費税額の増加と残余を加えると、各部門の料金上昇に一致する。
このうち円建て燃料価格の上昇を、ドル建て燃料価格と為替レートの変化に分けた。2010年度比の押上げ寄与は、燃料が高騰した2022年度にはドル建て価格が4.60円/kWh、円安が3.42円/kWhであった。2024年度にはドル建て価格が0.53円/kWhへ縮小する一方、円安は3.27円/kWhとなった。燃料費の増加には、ドル建て価格の上昇だけでなく、為替レートの変化も大きく影響している。