近年のアメリカでは、再エネ電源の開発や送電線、天然ガスパイプラインといった大型インフラ建設への社会的ニーズが高まる一方で、環境審査や許認可の手続きが複数の省庁にまたがり、何年も要し、訴訟でさらに遅延する、という開発のボトルネックが問題になっている。その結果、エネルギーおよび電力価格の上昇や電源供給の不安定化、またデータ開発競争での遅れといった、社会全体に多大な影響を及ぼす問題が生じ、国内の不満も高まっている。これを解消するための許認可改革(permitting reform)についてはバイデン政権時代から度々検討され、超党派的な支持が表明される一方で、具体的な法案はなかなかまとまらなかった。今般、上院の超党派グループがまとめた「BAAJA(Bipartisan American Affordability and Jobs Act:超党派アメリカ負担軽減・雇用法案)」は、こうした流れの中で、待望された包括的な改革案である。