コラム  国際交流  2026.08.19

ハイテク産業の需要急増に日本企業の生産が追い付かず増産投資の動き ~マクロ経済は低迷持続ながら半導体、電子部品、AI関連市場は拡大持続~|中国経済情勢/ヒアリング

<武漢・北京・上海出張報告(2026年7月16日~31日)>

中国

<主なポイント>

  • 26年2Q(4~6月期)の実質GDP成長率は前年比+4.3%と、前期(同+5.0%)に比べ低下した。本年上期は同+4.7%に達したため、下期は若干成長率が低下しても年間目標の4.5~5.0%は達成可能と政府関係者は予想。このため、7月下旬の党中央政治局会議では追加的な大型景気対策の発動が見送られた。
  • 輸出は東南アジア向け、アフリカ向け等が引き続き高い伸びを示した。
  • コンポーネント別寄与度を見ると(図表2参照)、外需の寄与度が若干増大したが、内需は消費、投資とも寄与度が低下した。景況感も停滞が続いている。
  • 北京、上海、広州、深圳の中古住宅販売価格を見ると、本年1Q入り後に下落に歯止めがかかっているが、2、3級以下の都市については不動産の過剰在庫の水準が依然として高止まりしていることから、価格下落傾向に歯止めがかかっていない。
  • ハイテク産業分野の日本企業では中国ビジネスの収益環境の改善がさらに進み、日本企業の投資姿勢が積極化しつつある。具体的には半導体、電子部品、AI、データセンター、電力供給(発電、送電、変電)、人型ロボットなど。一部の好調企業の責任者は現在の業況について「控えめに言って絶好調」とコメント。
  • 中国企業が世界トップレベルの技術水準に達するとともに、その顧客もグローバルスタンダードの信頼性を求めるようになっている。このため、世界的に信頼度の高い日本企業の製品を使う中国企業が増えている。そうした対象となっている日本企業では、需要が急拡大、価格も言い値が通るようになり、収益が急速に好転している。
  • 中国企業に製品を納入すれば、その製品を分解されて、技術を盗まれるリスクはある。しかし、日本企業が納品しなければ、中国企業自身でほぼ同レベルの製品を開発し、日本企業の製品を代替するのは時間の問題である。それを避けるためには、日本企業が中国現地で最先端ニーズを的確に把握して技術水準を高め続け、中国企業に対する技術優位を保ち、世界最高水準の製品を供給し続けるしかない。
  • 昨年11月の高市発言から8カ月以上もの時間が経過しているにもかかわらず、日中関係が全く改善していないことに対して、「どうして日本政府は何もしてくれないのか」という不満を述べる日本企業が増えてきている。

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ハイテク産業の需要急増に日本企業の生産が追い付かず増産投資の動き ~マクロ経済は低迷持続ながら半導体、電子部品、AI関連市場は拡大持続~|中国経済情勢/ヒアリング