コラム  国際交流  2026.02.26

マクロ経済は停滞持続、成長率は緩やかな低下傾向持続|中国経済情勢/ヒアリング

~日本企業の対中投資姿勢は昨年をボトムに積極化の方向~

<北京・成都・上海出張報告(2026年1月18日~31日)>

中国 中国経済

<主なポイント>

  • 25年4Q(10~12月期)の実質GDP成長率は前年比+4.5%と、前期(同+4.8%)に比べ若干低下し、緩やかな減速傾向が続いている。通年では同5.0%に達した。
  • 昨年5、6月以降、投資、消費とも伸び率が低下傾向に転じ、PMIは11月に製造業、非製造業とも50割れとなった。
  • 輸出は、米国向けが前期に続いて大幅な減少となったが、東南アジア、欧州向け等が高い伸びを示したため、輸出全体でも堅調な推移を辿っている。
  • 中国の輸出全体に占める米国向けの比率は大幅に低下。2018年には19.3%を占めていたが、昨年は11.1%にまで低下(昨年同アセアン17.6%、EU14.8%)。
  • 投資は、設備稼働率、収益率の低下傾向に歯止めがかからず、製造業設備投資の伸び率鈍化傾向が持続。不動産開発投資とインフラ建設投資も停滞している。
  • 4QのGDPについて、多くのエコノミストが疑問を抱いたのは、固定資産投資の指標の弱さとGDP成長率への投資の寄与度がプラスになったことの非整合性だった。
  • 北京のビジネス中心街では、昨年末頃以降、3年に1度の契約改定のタイミングを迎えた高級オフィスビルの賃料が30~45%も引下げられたことが話題になっている。
  • 不動産開発投資の減少傾向が底を打つ時期の見通しは立っていない。24年当時の予想では、早ければ25年末、あるいは26年中には不動産市場が底を打って反転上昇に転じるとの見方もあった。しかし、現在、今後2~3年以内に不動産市場が好転するとの見方はほぼ皆無となっている。
  • 消費は、買い替え奨励策の効果の息切れに加えて、都市部を中心とする不動産価格の下落による逆資産効果もあって、伸びの鈍化が目立つ。
  • 本年のGDP成長率見通しについては、中国国内のエコノミストは4.5~5.0%との見方が多い、海外の国際機関やエコノミストは4.3%~4.8%の間との見方が大勢。
  • 日本企業の対中投資姿勢は中国事業の業績改善を背景に、昨年2025年をボトムに反転上昇に向かいつつある。しかし、日中関係悪化の下でのレピュテーションリスクを考慮して、業績改善の話は対外的に一切しないようにしている由。
  • 米国企業においても同様の業績改善傾向が見られており、中国経済は減速傾向にあるが、中国に進出している日米両国の企業の業績はむしろ改善傾向にある。

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