メディア掲載  財政・社会保障制度  2026.01.30

独自展開続ける日本のPFI

『税務経理』(時事通信社)第10306号(2026年1月16日)に掲載

規制・法制度

日本はPrivate Finance Initiative(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ、以下PFIと略す)が盛んである。現在では、PFI大国と言ってもよいのではないかと思えるほど件数は増え、ガラパゴスと揶揄されがちな日本らしく、独自路線を展開中である。

日本の所管である内閣府民間資金等活用事業推進室によると、PFIとは、官民連携の一形態で、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力および技術的能力を活用して行う手法であると定義されている。また、PFIの効果は、一括発注・性能発注により民間ノウハウが発揮され、コストダウンが達成できることと、民間収益事業を組み合わせることで市民サービスの向上が期待できるとされている。

日本では、従来型のPFIだけでなく、さまざまな類型が生まれている。2011年6月のPFI法改正で、公共施設等運営事業(コンセッション)方式が導入された。各種施設にPFIが導入され、実施件数が伸びている。2024年度に実施方針を公表したPFI事業数は94件で、コンセッション方式の活用を前提とした事業は14件である。1999年度から2024年度までの累計PFI事業数は1,154件(そのうち公共施設等運営事業数は71件)、累計金額は9兆8,088億円となった。

最近では、Park-PFI(パークPFI)が注目を浴びている。正式名称は公募設置管理制度で、「都市緑地法等の一部を改正する法律」により2017年6月から実施されている。都市公園法の改正によって誕生し、PFI法下ではないので本来PFIではないが、「パークPFI」と呼ばれている。パークPFIは、都市公園において飲食店、売店等の公園施設設置または管理を行う民間事業者を公募により選定する制度で、民間事業者が設置する施設から得られる収益を公園整備に還元することを条件に、事業者には都市公園法の特例措置がインセンティブとして適用される。

2025年3月15日には、京都府京田辺市の田辺公園の一部に、農福連携(農業と福祉の連携)という新しいテーマを掲げ、緑と農に親しむ公園として、「京田辺クロスパーク(タナクロ)」が誕生した。

「PPP/PFI推進アクションプラン(2023年改定版)」では、官民連携事業を通じて、地域経済・社会により多くのメリットをもたらすことを志向するローカルPFIの新しいコンセプトも示された。人口減少社会によるさらなる地域の衰退が懸念される中、今後の展開が期待される。