歴史的には大陸国家であった中国が、歴史上はじめて、海洋での地域的なプレゼンスを強化している。その南沙諸島占拠などの強硬姿勢は地域の反中感情を高めて、第一列島線に沿った海洋国家群は防衛体制を強化している。その中にあって、中国は台湾統一を歴史的必然と位置付けており、実際に今後数年以内に実力行使に出る可能性が高まっている。この抑止のために日本は軍事力を強化することになったが、これに加えて、エネルギー安全保障の抜本的な強化が喫緊の課題である。このために3つの提案をする:1)エネルギー備蓄およびインフラ防衛の強化、2)石油・ガスの米国からの輸入拡大、そして3)自滅的な脱炭素政策を止めること、である。