中国の研究グループの発表によると、約8000年から5000年前までは、北京付近は暖かかった。
推計によると、1月の平均気温は現在より7.7℃も高く、年平均気温も3.5℃も高かった。
分析されたのは白洋淀(Baiyangdian)という北京近くの湖の湖底の地層だ。花粉などの堆積物を調べることで、当時の気温が推計できる。
図は、同様の複数の分析から得られたミズワラビの分布図。黄色の点が8000年前から5000年前にかけて分布していた場所で、点線が北限。同様に、赤色の点は現在の分布場所で、点線が北限。
ミズワラビは、熱帯にある水生植物で、気温が10℃以下になると成長を停止する。昔は、現在の中国南部のような温暖な気候が、黄河を超えて北京より北まで広がっていたことが分かる。
この時期は、縄文海進期とよばれ、日本も暖かかった。
黄河文明がはじまったころの気候も、いまの気候とはだいぶ違ったようだ。