メディア掲載  エネルギー・環境  2022.07.07

地球温暖化による気温上昇は0.06度で体感不可能

アゴラ(2022年7月4日)に掲載

エネルギー・環境

連日の猛暑で「地球温暖化の影響ですか?」という質問にウンザリしている毎日だ。

最新の衛星観測データを見ると、6月の地球の気温は1991-2020年の30年間の平年値と比べて僅かにプラス0.06℃。0.06℃を体感できる人など居るはずが無い。

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面白いことに、6月の熱帯域(北緯20度から南緯20度)の気温は平年値に比べてマイナス0.36℃だった。これは、月平均気温としては10年ぶりの涼しさだった。そして6月としては22年ぶりの涼しさだった。また過去44年間の衛星観測史上9番目の涼しい6月であった。

こういうととても涼しそうに聞こえるが、まあ、暑い涼しいといっても、コンマ何度の話だから、いずれにせよ体感できるような気温差ではないが。。。

日本が特に暑いということは、どこか別の所は特に涼しい。日本付近に南方の暑い空気が北上してきていれば、どこか別のところで北から涼しい空気が南下してゆく。地球の大気とはそういうものだ。