本連載では「科学的には気候危機は存在しない」というさまざまな意見を紹介してきた。
CO2ゼロを強引に進めることの深刻な弊害を、エネルギー関係者は声を大にして訴えるべきだ。
災害のたびに地球温暖化のせいだと騒ぐ記事があふれるが、ことごとくフェイクニュースである。
台風は増えても強くなってもいない。発生数は年間25個程度で一定し、「強い」に分類される台風の発生数も15個程度と横ばいだ。猛暑は都市熱や自然変動によるもので、温暖化のせいではない。温暖化によって気温が上昇したといっても過去30年間当たりで0.2℃と、感じることすら不可能だ。豪雨についても、理論的には過去30年間に0.2℃の気温上昇で雨量が増えた可能性はあるが、それでもせいぜい1%だ。よってこれも温暖化のせいではない。
観測データを見ると、温暖化による災害は皆無だと分かる。温暖化で大きな被害が出るという数値モデルによる予測はあるが、往々にして問題がある。第一に、被害予測の前提とするCO2排出量が非現実的なまでに多すぎる。第二に、モデルは気温予測の出力を見ながら任意にパラメータをいじっており、高い気温予測はこの産物である。第三に、予測は不確かな上に悪影響を誇張している。