地球温暖化は米国では党派問題である。民主党支持者は「気候危機だ、今すぐ大規模な対策が必要」とするが、共和党支持者は「たいした脅威ではなく、極端な対策は不要」とする。このことは以前述べた。
さて米国では大手メディアも党派で分断されている。民主党側はCNNテレビやニューヨークタイムズなどで、共和党側はFOX Newsテレビ、ウォール・ストリート・ジャーナルなどだ。
ここで困るのは、日本のメディアで米国情報というと、大抵は、民主党側のメディアの二番煎じになっていることだ。
けれどもこれは、本当に正確な情報なのだろうか?
メディアが正確に情報を伝えているかどうか、ギャラップがアンケート調査をした。
その結果、民主党支持者では、
となった(図1)。 図中では、メディアごとに、「正確」と答えた人の割合から、「不正確」と答えた人の割合を引いて、パーセントで表している。青は「正確」と答えた人が多いという意味で、赤は「不正確」と答えた人が多いという意味である。
他方で、共和党支持者に同じ質問をすると、
という結果になった(図2)。
このように、共和党と民主党で、大手メディアに対する評価が全く逆転することが分かる。
さて以上はアンケートの結果に過ぎないので、本当の所どれが正確な情報なのかは、これだけでは何とも言えない。
けれどもはっきりしていることは、米国の意見のバランスを知りたければ、CNNなどの民主党側のメディアだけでなく、Fox News、ウォールストリートジャーナル、ブライトバートなどの共和党側のメディアからも情報を取る必要がある、ということだ。
筆者の感覚では、こと温暖化の科学に関しては、ブライトバート等の共和党系のメディアの方が、観測事実に基づいて正確に情報を伝えている。これに対して、民主党系のメディアは、(NHKなどの日本のメディアもそうだが)「災害が激甚化」など観測データに反することを報道し、いたずらに「気候危機」を煽る傾向にあり、科学的には不正確なものが多い。
ぜひ共和党側のメディアからも情報を得るようにしよう。