【要約】
以下は、「豪雨の原因は地球温暖化か?」という疑問への回答を得るための研究ノートである。
結論を述べると、日本において「短時間(=1時間以下)豪雨については、原因の殆どは自然変動であり、地球温暖化の寄与はごく一部である」、「大規模水害をもたらす日降水量の多いまとまった豪雨については、原因は自然変動であり、地球温暖化の寄与は今のところ認められない」、となる。
「気温が上昇するほど飽和水蒸気量が増加し、そのために降水量が増える」という関係(クラウジウス・クラペイロン関係)は、短時間豪雨については観測されたが、まとまった豪雨については、梅雨・台風などの総観気象の影響が卓越するため、観測されなかった。