レポート  国際交流  2019.07.23

CIGS 櫛田健児セミナー 「AI革命の本質はAI以外のところにもある:技術革新の歴史とシリコンバレーから見た『付加価値』の本質」-セミナー要旨

 キヤノングローバル戦略研究所(CIGS)は2019年4月16日に、スタンフォード大学 アジア太平洋研究所日本研究プログラム リサーチスカラー 櫛田健児氏(CIGS International Research Fellow)のセミナーを開催しました。(モデレーター:栗原潤研究主幹)。これは同セミナーの「要旨(日本語)」です。



講演趣旨
 AIは広く普及する革新的な技術だが、AIが経済、社会、政治、そして人類全般にどのようなインパクトを与えるかはAI技術のみで決まるものではない。「AIで何ができるか」というよりも「誰がAIで何をするのか」によってAIの進化の方向性と浸透は大きく影響される。技術革命の歴史を辿ると、特定の技術のインパクトは、その技術と補完関係にある別の技術、そして政治経済的な力学に大きく影響される。
 シリコンバレーで短期間に世界トップの時価総額とキャッシュを保有することとなった、グーグルやアップル、フェイスブック、アマゾンなどはAIをコアのビジネスに積極的に活用することで価値を創り出し、価値が作り出せるからこそAIのフロンティアを猛烈な勢いで推し進めている。そこでシリコンバレー風に考えると、「価値」について深く、具体的に、そしてしっかりと考えることが急務であるということが分かる。
 ここでペインポイント、ソリューション、そしてスケールという概念が非常に役立つ。
 シリコンバレーの構造的な強みは、特定の新しい技術にポテンシャルがある一方で、具体的にどのようにすれば価値が創造できるのかが不明確な場合に発揮される。価値を発見し、急成長する企業を作り出すエコシステムが存在するからである。
 本セミナーではシリコンバレーからの最新情報と数多くの具体例から作り上げたAI革命の本質と企業にとっての「価値」の考え方を紹介し、今後の日本へのインプリケーションを示す。

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要旨PDF: 549KB

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CIGS 櫛田健児セミナー「AI革命の本質はAI以外のところにもある:技術革新の歴史とシリコンバレーから見た『付加価値』の本質」