メディア掲載  財政・社会保障制度  2019.01.18

RPAやAIにより業務効率化が進展する2019年

月刊『地方財務』(株式会社ぎょうせい)2019年1月号に掲載

1.2018年の三大ニュース


(1)地方のデジタル改革

 2018年6月に「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用基本計画」が制定された。自治体におけるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAI(人工知能)の活用については、「重点取組②-地方のデジタル改革―」の中に、「RPA等を活用したデジタル自治体行政の推進」が挙げられている。2018年7月には「デジタル・ガバメント実行計画」が改定され、「地方公共団体におけるAI・RPA等による業務効率化の推進」と「地域におけるAI・RPA等の革新的ビッグデータ処理技術の活用」が追加された。総務省の「自治体戦略2040構想」では、新たな自治体行政の基本的考え方として、AIやロボティクスを活用したスマート自治体への転換が提示された。また、総務省は2018年9月から「地方自治体における業務プロセス・システムの標準化及びAI・ロボティクスの活用に関する研究会」を開始し、今後、自治体のデジタル化・業務効率化が進みそうである。


(2)働き方改革関連法の成立

 RPAやAIは、働き方改革とも結びつくことが多い。2018年6月29日、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が成立した。2019年4月1日(中小企業は2020年4月1日)からは、時間外労働の上限規制(原則月45時間、年360時間)が導入される。また、年次有給休暇の確実な取得が必要とされる。2020年4月1日(中小企業は2021年4月1日)からは、同一企業内において正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間で基本給や賞与などの待遇差が禁止される。地方自治体では、2017年度に「地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律(以下、改正法と略す)」の成立により、2020年4月1日から会計年度任用職員制度が開始されるので、働き方改革が大きく進むだろう。・・・



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