メディア掲載 エネルギー・環境 2018.10.16
CCSとは何か?
CO2回収貯留技術(Carbon Capture and Storage, CCS)とは、火力発電所からのCO2を回収し、地中に貯留する技術である(製鉄所等の大規模な排出源もCCSの対象となるが、本稿では専ら発電所に注目する)。CCSは地球温暖化問題を引き起こすCO2の排出を削減する方法として提案され、研究されてきた。現在は、概ね基礎研究ないし実証試験段階にあり、普及段階には至っていない。
いまパリ協定では、2℃を十分下回るという目的が国際的に合意され、これを実現するためには電力の低炭素化が最も重要な柱となる。電力の低炭素化には三つの手段があるとされる。原子力、再生可能エネルギー、CCSである。・・・