メディア掲載 財政・社会保障制度 2017.10.12
本稿は、4回の連載を通じて、国保税徴収率の向上について検討する。第1回は群馬県市町村国保税の実態と取り巻く状況について述べた。第2回は、さらなる収納率の向上のために先進的で効率的な徴収手法として、徴収一元化と共同徴収について述べた。今回はITを活用した自動音声電話催告システムを取り上げる。
徴収業務では、さまざまな場面でITと民間部門が活用されている。たとえば、コンビニ収納やクレジット収納、ペイジーなどの納付は、インターネットを経由して、コンビニやクレジット会社、金融機関に収納を代行してもらう仕組みであり、ITと民間部門の活用の一例である。インターネット公売やコールセンター、窓口業務の委託なども、ITと民間部門を活用した例である。
本稿では、そういった数々のITと民間部門を活用した事例のうち、先進的な事例として、自動音声電話催告システムについて検討する。自動音声電話催告システムは、音声合成技術により人手が不要となり、対人非接触であるため苦情を回避できる。また、アンケート機能を内蔵しているので、滞納者に納付しない理由を答えてもらうことも可能である。・・・