メディア掲載 財政・社会保障制度 2017.08.09
2012年5月より始まった、厚生労働省中央社会保険医療協議会(中医協)の費用対効果評価専門部会による医療技術評価(HTA)導入の検討は、4年間の審議を経た結果、2016年4月よりの試行的導入に至った。そこで、本「厚労省新HTA制度」シリーズでは、第1回でその概要を、また第2回では「費用対効果の良否をどう判定するか」に焦点を当てて論点を解説してきた。
これまでに示された方針では、対象品目についての費用対効果評価専門組織による総合的評価(アプレイザル)結果は、薬価算定組織又は保険医療材料専門組織に提出され、そこでの通常の再算定方法を用いた後に、更に評価結果を価格調整に用いるとされている。価格調整の具体的な方法は、平成30年度診療報酬改定時に併せて検討するとされる。そこで、この第3 回では「判定結果は価格に反映できるか」について考えてみたい。・・・
<医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団より許可を得て医薬品医療機器レギュラトリーサイエンスVol.48,No.7,p.452-459(2017)より転載。同機構への許可なく無断で記事転載を禁じる。>