メディア掲載  財政・社会保障制度  2017.05.12

厚生労働省新HTA 制度 第2回 費用対効果の良否をどう判定するか

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス Vol.48 No.4 (2017) に掲載

 2012 年5 月より検討が始まった厚生労働省中央社会保険医療協議会(中医協)の費用対効果評価専門部会による医療技術評価(HTA)の制度は、4 年間の審議を経た結果、2016年4月より試行的に導入されるに至った。

 そこで第1 回として,2016 年4 月から開始された薬価決定への費用対効果評価の試行的導入の概要と論点を解説 した。特に、費用対効果の良否の判定に関して、以下の二つの問題点:

(1) 分析のアウトカム指標としてQALY(Quality-adjusted Life Year ; 質調整生存年)が推奨されているが、他のアウトカム指標も使用可とされること

(2) 総合的評価において,ICER(Incremental Cost-Effectiveness Ratio ; 増分費用効果比)の閾値を定めないで費用対効果の良否の判定を行うとされること

を指摘した。それを受け、この第2回においては、上記の問題点の詳細を更に解説し、その解決法を提案する。・・・



<医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団より許可を得て医薬品医療機器レギュラトリーサイエンスVol.48,No.4,p.215-220(2017)より転載。同機構への許可なく無断で記事転載を禁じる。>

全文を読む

厚生労働省新HTA 制度 第2回 費用対効果の良否をどう判定するか