メディア掲載 エネルギー・環境 2014.10.08
途上国、特に中国、インドとアセアン諸国において、エネルギー構成の低炭素化と多元化プロセスが先進国より数十年遅れるが、人口と経済の成長に伴いエネルギー消費が大幅に増加するため、長期的には省エネだけでなく化石燃料への炭素回収隔離(CCS)や発電技術の燃料転換など、先進国同等あるいはそれ以上の低炭素化と多元化が必要となることが分る。 長期のエネルギー構成の中で、再生可能エネルギーとともに原子力も重要な役割を果たすことを明らかにした。しかし、福島第一原発事故を受け、原子力エネルギーに対する懐疑論があるのも事実である。また、今後のエネルギー需要の伸びを考えれば化石燃料が必要であるので、地球温暖化を防止するうえでCCSもまた必須の技術となることも示した。これもまた隔離技術の信頼性と隔離ポテンシャルに疑問が呈されている。そこで、原子力フェーズアウトとCCS無しの世界を考えたパラメータサーベイを実施し、いずれが無くなってもエネルギーシステムコストは4割増加することが分った。・・・