コラム  国際交流  2012.02.23

「東京=ケンブリッジ・ガゼット:グローバル戦略編」第35号(2012年3月)

小誌は大量の資料を網羅的かつ詳細に報告するものではない。ハーバードにいる一研究者である筆者が接した情報や文献を①マクロ経済、②資源・エネルギー、環境、③外交・安全保障の分野に関し整理したものである。紙面や時間の制約に加えて筆者の限られた能力という問題は有るが、小誌が少しでも役立つことを心から願っている。

 現下の諸問題は、様々な専門分野が複雑に絡み合い、同時に忍耐が要求される性格の問題だ。またグローバル化が進展するなか、世界の人々との多様で質の高い情報交換が必須であり、この意味で世界のシンクタンクが切磋琢磨する時代を迎えている。これに関係し、1月18日に或る米国の専門家が発表した世界シンクタンク・ランキング("The Global Go To Think Tanks Report 2011: The Leading Public Policy Research Organizations in the World")は、評価基準に関する議論は別として、大変興味深い(下表参照)。同資料によれば、世界のシンクタンクのBest 30について国籍別に見ると、米国が12、英国が4、ドイツ、ベルギー及びロシアが2、そしてスウェーデン等8ヵ国が1となっている。残念なことに、日本のシンクタンクはベスト30のリストに1機関も載っていない。

  <表 世界のシンクタンク・ランキング(筆者の関心を惹いた特定分野に関して、ベスト5を抽出)> Kurihara0222.jpg

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「東京=ケンブリッジ・ガゼット:グローバル戦略編」第35号(2012年3月)