コラム  国際交流  2011.04.25

「ケンブリッジ・ガゼット:グローバル戦略編」第24号(2011年4月)

小誌は大量の資料を網羅的かつ詳細に報告するものではない。ハーバードにいる一研究者である筆者が接した情報や文献を①マクロ経済、②資源・エネルギー、環境、③外交・安全保障の分野に関し整理したものである。紙面や時間の制約に加えて筆者の限られた能力という問題は有るが、小誌が少しでも役立つことを心から願っている。

 3月11日の大地震・大津波は我が国がグローバル時代に生きていることを再確認させた。当然のことではあるが、津波、放射能、そしてそれらを伝える情報は、国境を意識しない形で地球上を駆け巡る。大津波の惨禍や停電で麻痺した東京の姿、そして被災地での勇気ある人々の冷静な行動は、情報通信技術(ICT)の発達により世界中の人々に瞬時にしかも大量でありながら安価に伝達された。また福島第一原発の事故は世界を震撼させ、日本の危機管理能力と対外説明能力に関し、深い疑念を世界の人々の心に植え付けるまでに至った--福島第一原発の事故は、日本だけでなく、世界の如何なる国にとっても「対岸の火事」ではなく「隣家の火事」なのだ。この結果、日本と世界との間で「ヒト・モノ・カネ」の流れに大きな変化が生じたことも周知の事実である。
 日本の政治経済社会が復興・発展に向けて歩み出す時、我々に望ましい形で「ヒト・モノ・カネ」の流れを世界との間で再び活性化出来るかどうか。それは我々の対外発信能力如何で大きく変わってくる。この意味で、世界の人々の価値観と行動様式を改めて注意深くまた謙虚な姿勢で観察すべきであろう。そして、彼等の心の琴線に触れる言葉で語りかけ、彼等の行動様式と我々のそれを巧みに調和させて、新生日本の存在感を世界の中で高めてゆく必要があろう。・・・・


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「ケンブリッジ・ガゼット:グローバル戦略編」第24号(2011年4月)