コラム  国際交流  2010.02.24

「ケンブリッジ・ガゼット:グローバル戦略編」第10号(2010年2月)

小誌は大量の資料を網羅的かつ詳細に報告するものではない。ハーバードにいる一研究者である筆者が接した情報や文献を①マクロ経済、②資源・エネルギー、環境、③外交・安全保障の分野に関し整理したものである。紙面や時間の制約に加えて筆者の限られた能力という問題は有るが、小誌が少しでも役立つことを心から願っている。

米国連邦議会上院が1月28日にベン・バーナンキ連銀議長の再任を承認したが、その直前ポール・クルーグマン教授が25日付New York Timesに発表した小論("The Bernanke Conundrum")は示唆的だ。同議長を優れた経済学者として評価する一方で、連銀という「組織」が内包する性格―うぬぼれ・独り善がり(complacency)―に彼が染まってしまったと警告している。リーマン・ショックの真っ只中、議会証言に立ったバーナンキ議長は「我々はやるべきことを行なっている。だから『我々を信じて頂きたい(Trust us)』」と言わんばかりだったとクルーグマン教授は手厳しい。・・・・

 

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「ケンブリッジ・ガゼット:グローバル戦略編」第10号(2010年2月)