書籍紹介

日本の農業を破壊したのは誰か ~『農業立国』に舵を切れ~

日本の農業を破壊したのは誰か ~『農業立国』に舵を切れ~

著者 山下 一仁
出版社 講談社
ISBN 978-4-06-218585-1
価格 本体1,600円+税
発行 2013年9月初版

山下 一仁

山下 一仁

Kazuhito Yamashita

研究主幹

[研究分野]
農業政策・貿易政策

概要

 農業就業者が大幅に減少するのに、なぜ「農協」は組合員が増加し続け、日本第二の"メガバンク"として繁栄しているのか......!? 「原子力村」と同様、この国には「農業村」も存在する。しかも、特定の利益が国の政策を歪めてきた点で、農業は電力の比ではない。「農業村」の主張が、「農業」の利益でない場合があまりに多いのだ。
 国民が農業や農村から遠く離れる中で、「農業村」によって"作られた"常識と主張......。これらは、"食料自給率の向上"などの巧妙なプロパガンダを通じて、国民生活に欠かせない食料についての不安をあおり、TPP反対の論拠とされてきた。農業村の利益を実現してきた農政によって、農業の発展は妨害され、国民への食料の安定供給の基盤も損なわれている。しかし、これまで農業の発展を阻害してきた農業村と農政をあらためれば、日本の農業はくびきから放たれ、発展していく。そのときこそ、真の農業立国の道が開かれるはずだ!