書籍紹介

21世紀の中国 軍事外交篇 ~軍事大国化する中国の現状と戦略~

21世紀の中国 軍事外交篇 ~軍事大国化する中国の現状と戦略~

著者 美根 慶樹、茅原 郁生
出版社 朝日新聞出版
ISBN 978-4-02-259993-3
価格 1,470円
発行 2012年10月初版

概要

著者インタビュー記事は、こちらからご覧ください。



 中国は世界中で注目の的になっている。冷戦が終了した後の世界では多極化が進んだとよく言われるが、中国の台頭は群を抜いているからである。中国は、経済的には近年、二桁台の経済成長を実現しており、そのGDPは2010年に日本を抜いて世界第2位となった。外貨準備はそれより以前から世界第1位になっている。今後も中国経済は非常に高い成長率を維持していきそうなので、米国に追い付くのもそう遠い将来のことでないと予測されている。現実にそうなれば、世界の状況は今日とは大きく違ってくるであろう。

 軍事面では早くから世界的大国となっている。中国は約半世紀も前の1964年に核実験を行い、運搬手段についてもいわゆる大陸間弾道弾(ICBM)を開発・保有しており、その気になれば直接米国を核攻撃することも可能である。さらに中国は、力強く成長する経済力を背景に、軍事予算をほぼ毎年2桁台で増加させている。これは数年間で倍増という驚異的な伸び率であり、世界広しといえども、これほど軍事予算を増やし続けている国は他にない。日本を始め近隣諸国が懸念するのは当然であろう。中国はなぜ軍備を増強するのか。何をしようとしているのか。

 中国の対外姿勢は非常に積極的であり、台湾の統一を実現するとともに海洋大国になることを希求している。また、尖閣諸島でも日本に対する攻勢を強めている。日本政府が尖閣諸島を国有化したのは不必要な問題の発生を防止しようとする意図から出たことであるが、中国側は完全に読み誤り、日本政府が実効支配を強化しようとしている証左と解してしまった。中国の主張・態度にはかなりの無理があるが、それでも居丈高な態度をとり続けており、その背景には中国の急激な軍備拡張が見え隠れしている。



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