イベント開催報告 グローバルエコノミー
このセミナーでは、マクロ金融理論の観点から、株価バブル生成とその崩壊メカニズムを説明したい。理論の特徴は三つある。一つ目は、汎用性の高い技術革新が到来し(電気、IT、AIなど)、社会経済全般に正の波及効果をもたらしていく。たとえ、将来、株価バブル崩壊が予期されていたとしても、その波及過程において、株価バブルが必然的に生じる。他方で、波及効果が全般的に逓減し始めると株価バブルは崩壊する。二つ目は、波及過程の特徴は不均性成長(Unbalanced growth)であり、異なる生産要素(もしくは、異なる部門)は異なる率で成長していく点である。三つ目は、株価バブルの特徴は、生産性上昇率が高く、成長率が高い資産の価格にバブルが乗る点である。不動産バブルとは異なり、株価バブルの間に生み出されたアイデアや技術は、バブル崩壊後も残り、それが長期的に社会経済に正の効果をもたらす。さらに、時間が許せば、同時バブルの発生と崩壊についても触れたい。すなわち、株価バブルによって生じた資金が不動産市場へ流入し、新たな不動産バブルを誘発するメカニズム、および技術革新の波及効果の逓減に伴う株価バブルと不動産バブルの同時崩壊についても説明したい。
