イベント開催報告 グローバルエコノミー
2012年7月4日(水)
15:00
~ 16:30
開催
会場:キヤノングローバル戦略研究所 会議室3
発表内容紹介:
本ワークショップでは、世の中に溢れるテキスト形式のビックデータを自然言語処理によって数値化し、その数値を用いて経済分析をおこなう新たな実証研究についての我々の取り組みについて報告した。具体的には次のことを報告した。トムソンロイター社が配信する約1億件のニュース記事に対して潜在的ディリクレ配分法を用いて、各記事に潜在するニューストピックを抽出した。ニューストピックに含まれる国や企業、要人に関係する固有名詞に注目することによって、トピックを介したそれらの経済的な繋がりについてネットワークによる可視化をおこなった。このネットワークにより、経済的な繋がりの中心やローカルな経済コミュニティ間を接続する重要な国や企業、要人の特定が可能になり、経済ショックの波及に対する防御について、どの国、企業、要人が鍵になるのかの検索に役に立つ。これらの結果は、これまで国間の貿易や企業間取引、友人関係、株式銘柄間の連動について個別に報告されてきた繋がりの経験則を包括しており、新たに国と企業、企業と要人、国と要人の繋がりをも明確にする研究についての道筋を示した。
共同研究者: 渡辺 努・大西 立顕 (CIGS)、久野遼平 (スイス連邦工科大学)
CIGS Workshopとは、キヤノングローバル戦略研究所の研究員が各自行っている研究・分析の中間発表会で、アドバイザーを含む研究所メンバー及び共同研究者等の外部コメンテーターからコメントをもらい、今後の研究に生かしていくために開催されているものです。